日替わり復活祭 阿部、内海に続き大竹寛が帰ってきた

[ 2016年6月3日 05:30 ]

<オ・巨>今季初勝利を挙げファンの声援に応える大竹

交流戦 巨人4-2オリックス

(6月2日 京セラD)
 イニング途中での降板。遠慮気味にインタビューを受けていた巨人・大竹寛に、敵地のファンから声援が飛んだ。「お帰りなさい!」。ベテランの復活勝利を願っていた。

 「素直に、うれしいですね。ラストチャンスと思って投げました」

 直球がよみがえった。2回2死では小谷野を144キロ外角直球で見逃し三振。「狙って(三振を)取れたボールが良かった」。5回に2失点。6回2死一、二塁のピンチを招いて降板し「中継ぎの人に迷惑をかけた」と悔やんだが、5回2/3を3安打2失点にまとめた。

 宮崎キャンプ初日の2月1日。ベースランニング中に左太腿裏を肉離れした。「最悪でした。本当に。本当に最悪。あんな思いは初めて」。磨いてきた直球をブルペンで披露するはずだった。悔しさと情けなさで、しばらく眠れぬ夜が続いた。

 昨季終盤、直球が130キロ台に落ちた。「ファウルも取れなかった。真っすぐは基本」。菅野と同じ、ゴム製のボールを指先だけで何度も握る練習を導入。これで指先を強化した。オフの間も筋力トレーニングを続けて下半身も安定。この日は最速147キロ。力強さが戻り、変化球も生きた。

 4連勝。12球団唯一の交流戦開幕3連勝で12年以来、4年ぶり。初戦から37歳の阿部、34歳の内海、そして33歳の大竹寛とベテラン陣が復活し、役者がそろってきた。「これからもっともっと巻き返してほしい」と高橋監督。大竹寛は「イニングを投げきれなかったのが反省。次につなげていきたい」と早くも次戦を見据えた。(川手 達矢)

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2016年6月3日のニュース