マー今季11戦目初黒星 6回2失点粘投も無援&拙守に泣いた

[ 2016年6月3日 05:30 ]

<ブルージェイズ・ヤンキース>6回裏無死一、三塁、マーティン(左)を二ゴロ併殺に討ち取る田中

ア・リーグ ヤンキース0―7ブルージェイズ

(6月1日 トロント)
 ヤンキースの田中将大投手(27)が、今季11試合目にして初黒星を喫した。1日(日本時間2日)のブルージェイズ戦で6回を7安打2失点(自責1)。粘りの投球でクオリティースタート(QS=先発で6回以上を自責点3以内)としたが、打線の援護がなく、3勝1敗となった。試合は0―7で大敗。同地区のライバルに敵地で同一カード3連敗を喫した。

 田中の無敗ロードが途切れた。昨年9月18日のメッツ戦以来となる黒星。「チームが点を取れていない時はゼロで抑えないと。そこは全然駄目。失点を防ぎ、無失点でマウンドを降りたかった」と歯を食いしばった。

 失点シーンに、やられた感覚はなかった。0―0の5回1死二塁、昨季MVPのドナルドソンに外角低めスライダーを先制右前適時打されたが、見逃せばボールというコース。巧みに拾った相手を褒めるしかなかった。6回は無死二塁からの飛球を中堅手が落球し一、三塁。次打者の二ゴロ併殺の間に追加点とされた。「(失策は)それも含めて野球だし、仕方ない」。中4日での登板は、この試合前まで3試合で防御率5・68(5日以上は7試合で1・75)と精彩を欠いていたが、6回7安打2失点で自責は1と、役目は果たした。

 試合前の時点で、今季10試合以上先発して無敗は、メジャー全体で田中を含め、カブスのアリエッタ(9勝)、ナショナルズのストラスバーグ(同)、レンジャーズのルイス(5勝)の4人だけだった。「このまま終わりたいというのはありました。ある程度いい投球をしても負ける時は負ける」と話す表情は吹っ切れてもいた。

 我慢の中で新たな収穫も。104球中、普段はあまり投げないカットボールが12球。「特に上位の右打者には有効だと感じた」。今季の軸球シンカーと逆に動く速球系で、左右の使える幅はより広がった。

 「よく試合をつくってくれた。ただ打てなかった」とジョー・ジラルディ監督は嘆いた。エースに初黒星がついて同一カード3連敗。チームは借金4に逆戻りし、浮上の目はまだ見えてこない。

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2016年6月3日のニュース