【関本賢太郎の視点】仕掛け遅いセの打者 求められる交流戦ならではの工夫

[ 2016年6月1日 11:11 ]

<楽・神>6回表2死三塁、空振り三振に倒れ、ガックリとベンチに戻るゴメス(右)

交流戦 阪神1-9楽天

(5月31日 コボスタ宮城)
 セ・リーグの打者というのは全体的に仕掛けが遅く、自分が打てるゾーン、甘いボールを待ちながら打ちにいきます。阪神も同じような姿勢で臨んでいたように見えました。追い込まれると則本のように球威、変化球とも兼ね備える投手を簡単には打てません。その結果が3安打1得点10奪三振だったと思います。

 パ・リーグには則本のようなパワーピッチャーが多く、もう一歩先の対策が必要になります。第一ストライクもストライクゾーン内とはいえ、決して甘くはありません。その厳しい外角いっぱいの球を打ちにいくのです。甘い球を待っている中で厳しい外角球に対応することは難しくても、初めからそこに狙いを定めておけば1軍の打者なら対応できます。打席の中での立ち位置を変えてみたり、いつもより踏み込んでみる。そういった工夫が、今後の交流戦でも求められるでしょう。

 先発した能見は調子自体は悪くなかったです。12球団最少本塁打の楽天打線に2本塁打されてしまいましたが、最大の要因はカウント負けしてしまったことです。反省すべきは打たれたことよりも、そこまでのプロセス。実際、追い込んでからはほとんど打たれていませんでした。

 もったいなかったのは二塁手・上本の守備でした。1―5の7回1死一、二塁で吉持は遊ゴロ。6―4―3でチェンジとなるはずが、一塁送球が乱れ併殺崩れとなってしまいました。そこから、さらに3失点。則本から唯一の適時打を放っていただけに、余計に残念に映りました。(スポニチ本紙評論家)

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2016年6月1日のニュース