清原被告“ベッキー式”テレビ謝罪へ 心身回復すれば収録番組で

[ 2016年6月1日 05:30 ]

懲役2年6月、執行猶予4年の判決を受けた清原和博被告

 覚せい剤取締法違反罪に問われた元プロ野球選手の清原和博被告(48)の判決公判が31日、東京地裁で開かれ、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)の有罪判決が言い渡された。弁護側が求めた保護観察は付かなかった。清原被告は今後、心身の回復に努める。この日、会見を開くことはできなかったが、周囲によると本人は公の場での謝罪を望んでおり、早ければ今月中にテレビで実現する可能性もある。

 清原被告は17日の初公判と同様に濃紺のスーツに青いネクタイ姿で出廷。着席するとハンカチで何度か顔の汗を拭った。裁判官から執行猶予付きの有罪を告げられた瞬間は、うつむいたまま直立不動。執行猶予中に再犯すれば、実刑になることなどが丁寧に説明されると「はい」とうなずいた。

 最後に裁判官が説諭で「あなたは決して一人ではありません」と語り掛け、父親や証人出廷した親友の佐々木主浩氏(48)らの支援に触れると、清原被告は涙をこらえるように目頭を拭った。言い渡しは約10分。この後、清原被告は証言台の前で傍聴席を振り返り「このたびは誠に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。聞き取るのが難しいほど弱々しい声だったが、これが審理の場以外で初めての肉声謝罪となった。

 今後については薬物治療専門の施設に入り、3カ月間のプログラムに取り組む案が出ている。具体的にはまだ何も決まっていないもようだが、更生には心身の早期回復が不可欠というのが周囲の一致した見方だ。

 知人によると、最近の清原被告は精神的なダメージが大きく、糖尿病などの影響で体調も悪化。この日は記者会見を開くことも、文書によるコメントを出すこともできなかった。ただ、傍聴席に向かっておわびの言葉を発する異例の行動からもうかがえるように、本人は公の場で謝罪することを望んでいる。法曹関係者は「法廷内は勝手に話すことが許されない。傍聴席に一礼することはあるが、謝罪を述べるのは珍しい。よほど自分の言葉で謝りたかったんじゃないでしょうか」と指摘する。

 そんな清原被告に浮上しているのが、心身回復後のテレビ番組での謝罪だ。TBS「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」で不倫騒動の釈明をしたベッキー(32)と同様に収録番組なら「質問にきちんと答えながら釈明し、落ち着いて謝罪することもできるのでは」と周囲はみる。

 知人は「謝罪するなら当然早い方がいい。本人の希望次第では、6月中に実現する可能性もある」と語る。ただ、その前提条件になるのが心身の回復。「特に精神状態が立ち直らなければどうしようもない」という。

 この日、裁判官は被告側が求めた保護観察を付けなかった理由を「自助努力による更生がふさわしい」と説明した。清原被告は自身の強い意志で立ち直る以外、更生の道が開けることはない。

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