ドメ&ゴメ 初回単打でつないで“決勝エラー”誘発

[ 2016年5月28日 08:13 ]

<巨・神>1回1死一、二塁、ゴメスの遊内野安打で、坂本からの送球がそれて村田は捕れず(二塁走者・板山)

セ・リーグ 巨人0-1阪神

(5月27日 東京D)
 これも野球だ。前夜26日のヤクルト戦(神宮)ではアベック弾が空砲に終わった阪神の3、4番コンビが、単打の「共演」で虎の子の1点を生み出した。初回1死一塁、エンジンがかかる前の菅野を攻め、まずは福留が左前打。一、二塁にすると、ゴメスの遊撃内野安打に坂本の失策が絡み、結果的に決勝点をもぎ取った。

 「あれだけいい投手なんで、こっちが後手になってはいけない。積極的に攻めていけたのが良かったと思う」

 珍しく制球に苦しんでいた菅野が板山を歩かせると、ここぞとばかりに初球を狙い打ち。第1打席はじっくりとボールを見ることも多い福留が、ベテランらしい的確な状況判断で右腕に更なるプレッシャーをかけた。菅野との対戦成績は、今季こそここまで8打数1安打だったが、昨季までは通算24打数12安打、1本塁打3打点。打率・500というカモだった。

 「そりゃあ、打てないと思うよりは『打てる、打てる』と思って打席に立った方がいいから」

 24日のヤクルト戦(神宮)から3番に入っている「先輩」がつないでくれたチャンスをゴメスも逃さない。3球目の内角シュートに詰まらされながらも、三遊間深くへ転がす内野安打。無理な体勢から三塁へ送球した坂本の悪送球も誘った。

 「エラーが絡んでの点だったからね。でも、どんな形でも塁に出るのを目的にやっている。菅野は良い投手だけど、それ以上に岩貞が良い投球をしてくれたよ」

 9回裏には、先頭のクルーズの右翼正面へのライナーを福留が猛ダッシュで好捕。「サダ(岩貞)がリズムよく投げてくれたから僕らも守りやすいし、9回だからより集中していたしね」と涼しい顔だが、守備でも盛り立てた。

 「立ち上がりでああやって孝介とゴメスのヒットで。それで(先制点を)取ったようなもんだからね」とは金本監督。前夜のような豪快な本塁打はなくても、息詰まる投手戦に白黒をつけたのは、やはり猛虎打線の中核コンビだった。(山添 晴治)

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2016年5月28日のニュース