ハム新球場建設検討の理由 年間利用料13億円なし&BP化で収益増

[ 2016年5月25日 05:30 ]

<日・ロ>新球場について語る栗山監督

 日本ハムが札幌ドーム代わる新しい本拠地球場建設の構想を進めていることが24日、分かった。

 自前の球場を保有し、球団と球場の経営を一体化し、収益力の向上とファンサービスの拡大を図るのが狙い。野球専用の屋根付きの開閉式球場、天然芝の導入も視野に入れている。収容人数は3万人程度で、2024年の開業を目標に今年4月から調査と検討を開始した。

 建設地は、札幌駅近くの北海道大学構内、同駅から地下鉄で約25分の真駒内、北広島市が有力候補に挙がる。球団関係者は「(本格調査は)ここ1、2カ月。前向きに検討していく。札幌、またはその周辺で15~20カ所の候補がある。幅広く検討していく」と話した。今年1月には竹田憲宗球団社長(60)が札幌市の秋元克広市長(60)と会談し、本拠地移転を検討していることを伝えた。

 札幌ドームは01年に開業し、球団は北海道移転の04年から本拠地として使用している。コンサートなども行う多目的施設で、02年にはサッカーのW杯の試合会場にもなった。札幌市の第三セクター「札幌ドーム」が運営、管理し、そのため「トイレの数が足りない」などファンの要望に対応しきれない側面もあった。

 また、公式戦などの興行を行う際には1日につき800万円の基本料金を支払う必要があり、入場者が2万人を超えると1人につき400円加算される。利用料などは年間約13億円という。自前の球場を持つことで球団の負担は減り、球場内の広告や売店の収益増も見込める。

 竹田球団社長は「調査は始まったばかり」と話したが、商業施設やホテルなどを加えた「ボールパーク」へ発展させることも視野に入れている。

 ▼日本ハム・栗山監督 久々に体中がうれしさで埋め尽くされた。もっと良い環境で(野球を)見たいというファンの方々の思いがこういう形になったと思う。夢が広がった。ありがたい。

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2016年5月25日のニュース