今永加入でQS率大幅UP 生まれ変わったDeNA先発陣

[ 2016年5月24日 10:05 ]

今季3勝を挙げている今永

 DeNAが今月はリーグ最高の勝率.647をマークし、最下位から5位に浮上した。ここでは、新人の今永昇太投手(22)を中心に巻き返しの原動力となった先発投手陣に注目する。(記録課・志賀 喜幸)

 打率.238は巨人、オリックスの.246を下回る両リーグ最低ながら、防御率3.13は、ソフトバンクの3.26を抑える堂々の12球団トップ。投手別では、救援の3.46に対し、先発が3.00と特に安定している。先発投手の指標となるQS(クオリティー・スタート=先発6回以上、自責点3以下)も全47試合中、31試合で達成。QS率66.0%は阪神の63.8%を超えるリーグ1位だ。DeNAとなった12年から昨年までのQS率は46.9%→41.7%→52.8%→50.7%と50%超がやっとだった先発陣が生まれ変わった。

 なかでも新人の今永がチーム1位の防御率1.87(セ3位)でQS率も最高の87.5%。8試合の先発で、QSを逃したのは4月14日の阪神戦(5回1/3、自責2)しかなく、セ規定投球回到達者では菅野(巨)、ジョンソン(広)の100%に次ぐセ3位タイにつけている。比較の対象として、ドラフト制以降の新人王投手のQS率を調べてみると、先発20試合以上で80%台は99年上原(巨)の88.0%、11年沢村(巨)の86.2%があるだけ。今永はどこまで維持できるか楽しみだ。

 好調な投手陣に刺激を受け、打線も復調。チームの平均得点は4月までの2.97から、今月は4.28までアップと、QS条件の3点を上回っている。この結果、4月までは延べ19人のQS投手のうち、勝利投手になれたのが6人だったのに対し、今月は延べ12人のうち10人が勝ち星を手にする好循環。投打がかみ合ってきたDeNAの反撃に期待したい。

続きを表示

2016年5月24日のニュース