【清原被告公判全容1】佐々木氏 清原被告は「優しくて気が利く」

[ 2016年5月18日 05:37 ]

清原被告の初公判が行われた東京地裁には大勢の報道陣が集まった

清原和博被告初公判

(5月17日 東京地裁)
 ▼裁判官から清原被告に人定質問

 ――仕事は何をしていますか?

 無職です

 ▼罪状認否

 ――検察官が読み上げた起訴内容に間違いはありますか?

 間違いありません

 ▼検察官の冒頭陳述

 ――(ビニール袋に入った白い粉末状のものを提示され)これを見てください。見えますか?

 はい

 ――あなたのもので間違いありませんか?

 はい

 ――もういらないものですか?

 はい

 ▼弁護人から佐々木氏に質問

 ――清原被告との出会いは?

 30年くらい前、高校3年の秋の国体で。大学1年の時に共通の友人を通して食事をして親しくなった

 ――会った印象は?

 彼は高校の時からスーパースター。ミーハー心で「一緒に写真を撮って」とお願いしたら、彼は笑って「いいよ」と言ってくれた。優しい人だなと思った

 ――2人は同級生。すぐ打ち解けた?

 最初からそうなりました。(自身が)大学に入って以降は予定が合えば食事をしていた

 ――昭和42年度生まれのメンバーで立ち上げた「昭和42年絆の会」に2人とも入っていた?

 はい。2006年か07年に立ち上げて、清原君が初代会長になってくれた

 ――自分から会長をやりたいと言った?

 いいえ。彼がやればまとまると思った

 ――清原被告は慕われていたということ?

 はい

 ――活動内容は?

 少年野球教室を開いたり、引退した選手の経過報告をしていた

 ――活動はいつまで?

 4年間くらい。清原君が会長を降りたから

 ――清原被告の性格は?

 優しくて気が利く。食事をした後に普通の人は「じゃあね」と言うけど、彼はニコニコして必ず「ありがとう」と言ってくれる。僕はその言葉が好きで、また食事をしたいなと思う。あの可愛い顔も好きだ

 ――佐々木さん自身、清原被告に番長というイメージは持っている?

 ない。こわもてであるということはない

 ――これまで一緒にいてトラブルや暴力沙汰を起こしたことはあるか?

 ない

 ――清原被告はどんな選手?

 思った通りのバッティングができて、ホームランを打つツボが分かっている。一球に向き合う姿勢がある。しかも努力家。今では多くの選手が海外でトレーニングしているけど、彼はその前からやっていた。体のつくり方を含め、野球に対しては人一倍努力していた

 ――佐々木さんの引退試合で対戦した。

 高校時代からライバルで、最後は清原と決めていたから球団にお願いした。彼は最高のバッターだと思う

 ――引退試合の対戦は?

 泣いてくれて感動した。熱い気持ちが伝わってきて、あの対戦は今でも心に残っている

 ――週刊文春の(薬物疑惑)報道後も付き合いを続けてきた?

 彼を信じていたからだ

 ――佐々木さんが野球殿堂入りしたパーティーにも呼んだ?

 はい。初めは(清原被告に)欠席と言われた。「家庭での問題があって騒がれているから迷惑を掛ける」と言っていたけど「そんなことは関係ない」と僕が引っ張りだした

 ――最後に会ったのは1月の名球会のイベント?

 野球教室で楽しそうに教えていたし、昔の彼らしい姿を見た

 ――逮捕されてどういう気持ちだった?

 正直、ショックだった。同級生たちともう一度、(清原被告と)何かできるか話している時に事件が起きた

 ――なぜ証人を引き受けた?

 親友だと思っているから

 ――証人をやることへの反対はあった?

 お願いされて即決で「分かった」と返事した。周りからは反対もあったけど、彼のために何かしてあげたいと思った

 ――被告とは話した?

 はい。電話で「ごめんな」「すまない」とばかり言っていた。声は暗かったけど、声を聞けて安心した

 ――今後も(清原被告を)応援したいという人は野球界にいる?

 名前は言えないけど、いる

 ――今後の清原被告に期待することは?

 野球人として何かしら野球に携わってほしい。野球人と信じている。彼の努力があれば後輩を指導できる

 ――清原被告に必要な環境は?

 周りのサポートだ

 ――再び(覚醒剤を)やったらどうする?

 2回目はないと信じている

 ▼検察官から佐々木氏に質問

 ――清原被告自身が「長い間、(覚醒剤を)やっていた」と言っているが、変な様子はあったか?

 私の前では一切なかった

 ――具体的に(更生を)どう支えていくか?

 彼の体のこともあるから相談しながらだが、同級生と野球教室やボランティア活動をやっていきたい

 ――野球のことをやるのは難しくないか?

 彼のこれからの態度、行動で示していくしかない。信頼を得られれば大丈夫だ

 ――覚醒剤をどうやめさせる?

 野球のことをやらせるのが一番。いろんな人と相談しながら、いろんなことを考えながらやっていく

 ――証人出廷に反対の声があったと言っていたが、具体的には?

 周りの人が僕のイメージとかを考えてくれた。「どうしても出たい」と言ったら「おまえのことだから仕方ない」と言われた

 ――清原被告は監督、コーチになれるか?

 今後の行動次第だと思う

 ▼裁判官から佐々木氏に質問

 ――清原被告の孤独を感じ取ることはできなかった?

 逆に僕らからも少し何かできなかったかと反省している

 ――悩みを抱えていることは知っていた?

 僕は知らなかった

 ――文春報道の後に、薬物を使っていないと信じていたのか?

 「使っていないか」と問い詰めたことはあったけど「やっていない」と言われた

 ――裏切られた?

 その時はうそをついたんだと思う。今後はうそをつかないと信じたい

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