創価大が1カ月ぶり白星 正義だけじゃない…ドラ候補・池田が完投2勝目 

[ 2016年5月7日 15:04 ]

高千穂大戦で7回1失点完投勝利を挙げた創価大・池田

東京新大学リーグ 創価大10―1高千穂大

(5月7日 龍ケ崎市)
 今秋ドラフト候補に挙がる創価大の最速151キロ右腕・池田隆英投手(4年)が7日、高千穂大1回戦(龍ケ崎市)に先発。7回5安打1失点で完投し、リーグ2勝目を挙げた。試合は創価大が10―1で7回コールド勝ちし、4月6日の杏林大戦以来、約1カ月ぶりの白星を手にした。

 池田は最後の打者を空振り三振に仕留めると、ホッとした表情を浮かべて整列した。エース右腕・田中正義投手(4年)が右肩の違和感で離脱する中で快投し「今までは正義頼みのチームだった。救いたいじゃないけど、強く結果を出したいと思った」と特別な思いを口にした。

 何度もプレーが中断されるほどの強風が吹き荒れる悪条件の中、最速149キロの直球を中心に相手打線を力でねじ伏せた。5回1死満塁のピンチでは、岸雅司監督から「気持ちのギアを上げれば真ん中でも打たれない」と気合いを注入され、後続を封じた。10―0の7回2死二塁から適時二塁打を打たれ、あと一人で完封を逃し「もったいない。甘かった」と反省。それでも9三振を奪う124球の熱投を披露した。

 田中とは創価高時代からチームメート。高3では田中は右肩痛のため外野手を務め、池田がエース背番号「1」を背負った。自身も右膝の痛みを抱えながら西東京大会4強まで導いたが、大会後に手術を受けた。創価大入学後もリハビリからのスタート。地道な努力を続け、今年4月6日にようやくリーグ初白星を手にした。

 しかし、その後はチームも自身も黒星が続き、田中が離脱。2季連続優勝の可能性も消えた。岸監督は前日のミーティングで「秋にドラマをつくる戦いは始まっている。その第一歩だ」とナインを鼓舞。打線は3回以降、毎回得点を重ね、計9安打で10点を奪った。指揮官は「久々の1勝でうれしいね。みんなの重くなった気持ちが晴れればいい」と笑顔を見せた。

 池田は首脳陣から「池田がしっかり投げないとうちは上にいけない」と期待を寄せられている。本人も自覚は十分だ。「いろんなものがあっての2勝目。正義の分も埋めなきゃいけない」。主将の田中が「ライバル」と認める背番号18が実りの秋に向けてチームを支えていく。

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2016年5月7日のニュース