ダル&マー WBC招集OK!?大リーガー限定の規定追加を検討

[ 2016年5月6日 07:30 ]

第2回WBCで優勝に貢献したダルビッシュ

 来年2017年3月に開催予定の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、大会期間中に大リーガーの限定招集を可能とする規定追加が検討されていることが4日(日本時間5日)、分かった。各ラウンド突破ごとに2人程度の入れ替え、または追加を認めるもの。準決勝からレンジャーズ・ダルビッシュ有投手(29)やヤンキース・田中将大投手(27)、ドジャース・前田健太投手(28)らを加えることが可能で、世界一奪回を期す侍ジャパンの最強チーム結成へ道が開ける。

 WBCを主催する大リーグが大会期間中の限定招集を検討している背景には、スーパースターの参戦を促す狙いがある。大リーグ関係者は「大会期間は3週間前後ある。主力で高年俸の選手の参戦に各球団は難色を示す可能性が高い。特に投手は登板機会を減らせれば故障のリスクも減る」と説明した。

 第3回大会までは大会開幕直前に最終ロースターを提出し、故障などの場合に限り、大会中の入れ替えが可能だった。しかし「各ラウンドごとに2人程度の入れ替え、もしくは追加とする形になるのでは」と別の関係者は明かした。1次ラウンド突破時点、そして2次ラウンドを突破し、準決勝に進出した時点の2度、招集の機会が生まれる。日本は前回13年大会で2次ラウンドまで日本で戦い、準決勝以降を戦うため米国入りした。仮に第4回大会も同じ形となる場合、2次ラウンド突破まで国内組で戦い、準決勝以降にダルビッシュ(レンジャーズ)、田中(ヤンキース)、前田(ドジャース)らメジャー選手を投入することも可能となる。

 前回13年大会では、イチロー(当時ヤンキース)やダルビッシュらメジャー6選手に水面下で参加の意向を聞きながら、全選手が不参加に終わった。参加へ大きな支障となったのが、事前合宿を含めた40日間近い拘束期間だ。当時、ある日本人選手の所属球団の幹部は「大事な選手が開幕10日前にならないと合流できないのは困る」と話していた。また、選手側にとっても、自らの地位を確立すべきキャンプ、オープン戦でチームを離れるリスクがあった。

 だが、限定招集が可能となれば、所属球団のキャンプ、オープン戦で調整でき、日本が米国入り後に合流しても、1週間程度の拘束期間で済む。所属球団および選手との出場交渉もスムーズに進むことが予想される。

 昨年11月の「プレミア12」では3位に終わり、小久保裕紀監督は「17年WBCでもう一度、世界一にチャレンジする」と語る。09年の第2回WBC以来となるトップチームの世界一奪回へ、米国を主戦場とする日本人大リーガーの参戦は追い風だ。大谷(日本ハム)、菅野(巨人)らがつないだバトンを田中や前田が受け取る。ドリームチーム結成へ、日本も成り行きを注視していくことになる。

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2016年5月6日のニュース