西武メヒア“驚弾”連発!! 60発&パ新152打点ペース 中村息子が刺激

[ 2016年5月5日 08:40 ]

<西・オ>6回1死、左中間の場外へ13号ソロを放つメヒア

パ・リーグ 西武8―2オリックス

(5月4日 西武プリンス)
 西武のエルネスト・メヒア内野手(30)が4日、オリックス戦で2打席連続本塁打を放ち、負ければ単独最下位に転落する危機を救った。5回に勝ち越しの12号3ランを放つと、6回にも場外へ13号ソロ。最近8試合で8本塁打を量産し、13年にヤクルトのバレンティンがマークしたプロ野球記録の60本ペースに乗せた。33打点も試合数(31)を上回り、85年に落合博満(ロッテ)がマークした146打点のパ・リーグ記録を超える152打点ペースとなった。

 風薫る新緑の季節。そんな穏やかな空気を、メヒアの「驚弾」が切り裂いた。ライナー性の低い打球は失速することなく飛距離を伸ばし最後は左中間席後方の通路に着弾。両手に残る感触を楽しむように、ゆっくりダイヤモンドを一周した。

 「どこまで飛んだのかは分からなかったけど、感触は良かった。ゴールデンウイークで多くの子供たちが応援してくれて、凄くうれしかった」

 大型連休で訪れた観衆2万7609人の度肝を抜いた。同点の5回に初球を捉え、バックスクリーンに130メートルの勝ち越し12号3ラン。6回、再び初球を強振した。2打席&2イニング連続となる13号ソロは140メートルの「場外弾」だった。早起きが苦手で「(午後)1時開始のデーゲームは苦手」と話すが、この日も早めにグラウンドに姿を現して真面目に練習。「ベストを尽くせるように準備していた」と胸を張った。

 リーグトップを独走する12&13号。奮起には理由があった。4月23日に本拠地で行われた楽天戦後。14年にともに34本塁打で並んで本塁打王に輝くなど、同じ長距離砲として尊敬する中村から「6歳と4歳の息子がファンだからサインしてほしい」と頼まれた。もちろん快諾。中村の分身のような愛くるしい笑顔の2人と触れ合い、その場で本塁打の量産も約束した。翌日の同戦でいきなり3打席連発を放つなど、8試合で8本塁打と量産している。この日は中村との今季2度目のアベック弾ともなった。

 前日の同戦では中村、メヒアが好機でことごとく凡退して敗戦。試合後に「4、5番がブレーキだった」と振り返っていた田辺監督も両大砲の変身ぶりに「2人ともよく打ってくれた。打線がようやく機能していい攻撃だった」と目を細めた。

 マイテ夫人が今秋に第1子を出産予定。現在は中村の2人の息子の存在もメヒアの大きなモチベーションになっている。「中村さんは確実にチームを勝利に導く力がある。2人で打てたことがうれしい」

 5日は「こどもの日」。ベネズエラから来た助っ人が描く豪快なアーチは野球少年に夢を与える。 (山田忠範)

 ≪2イニング連発は初≫メヒア(西)が5、6回に12、13号を連発。自身1試合2本塁打以上は4月24日楽天戦で3、5、7回に3打席連続で放って以来10度目。2連発以上は5度目だが、2イニング連続は来日以来初めてだ。シーズン序盤ながら、現在のペースなら13年バレンティン(ヤ)がマークしたプロ野球記録60本塁打に並ぶ。また、打点も31試合で33打点。こちらは最終152打点に届く計算で85年落合(ロ)のパ・リーグ記録146打点をしのぐハイペースになっている。

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