恋人押切もえ来た!ロッテ涌井 燃えた開幕5連勝「打者に集中」

[ 2016年4月30日 05:30 ]

<ロ・日>2失点で開幕5連勝の涌井

パ・リーグ ロッテ4―3日本ハム

(4月29日 QVCマリン)
 吹きつける強風も何のその。ロッテ・涌井秀章投手(29)が29日の日本ハム戦で7回を無四球で2点に抑え、開幕5連勝を飾った。西武時代の07年の4連勝を超える自己新記録。歌手・小林幸子が右腕の「ラスボスバズーカ」でオープニングを飾った試合で、エースの右腕は持ち前の正確無比さを発揮した。

 6試合に登板し、自身初の開幕5連勝。涌井が勝ち続ける理由が、たっぷりと詰まったマウンドだった。

 環境に動じない。風速13メートルの強風で、バックスクリーン上に掲げられた3つの鯉のぼりが、試合中に2つ飛んでいった。ビニール袋がグラウンドを舞うたびに、試合は中断した。「もっと凄いのを浴びたことがある。変に風を意識してもダメ。打者に集中していった」と、日本ハム・メンドーサが6四球を与える中、貫禄の無四球。風が名物のQVCマリンで今季22回を投げ、四球はゼロだ。

 調子に左右されない。「試合の中で“この変化球ならストライクが取れる”というのがある」。この日は手元で動く球種が軸。スライダーよりカットボール。浅く握るフォークは落差は少ないが、バットの芯を外した。

 潮目を見極める。味方が逆転した直後の6回、ギアを上げ、最速149キロを計測して3者凡退。7回2死三塁では2番・中島にファウルで8度、粘られながら「内角に投げておけば外野の頭を越されることはない」。変化球を1球挟んで11球目の内角直球での見逃し三振には、珍しくガッツポーズも出た。

 後輩の手本になる。2歳年下の大嶺祐は「終盤まで球威が落ちない。スタミナが凄い」。女房役の田村は「ピンチとか、試合のここっていう時の球が凄い」。交際中のモデル・押切もえが観戦する中、今季最多132球の熱投で3、4月の月間MVP受賞を決定的にした。

 チームは3連勝で貯金6、首位・ソフトバンクとゲーム差なしの2位に肉薄した。伊東監督は「この風で大変だったと思うが、こういう状況でも抑えるのがエース。粘ってくれた」と、うなった。「(強風で)レインボーブリッジが封鎖されているかもしれないので、気を付けて帰ってください」。お立ち台での涌井は、ちゃめっ気たっぷりだった。
 (川島 毅洋)

 ▼ロッテ・西野(9回に1失点も8セーブ目)前回はワクさん(涌井)の勝ちを消してしまったので、絶対に抑えようと思った。

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