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笠原容疑者ら逮捕 胴元側と判断、誰を仲介?さらに波及も…

羽田空港で布をかぶり、移送される笠原容疑者

 巨人の野球賭博問題に絡み、警視庁組織犯罪対策4課は29日、元巨人投手で飲食店経営者の笠原将生容疑者(25)を賭博開帳図利(とり)ほう助の疑いで逮捕した。また、これまで「B氏」とされNPB(日本野球機構)が野球賭博常習者と認定した自称無職の斉藤聡容疑者(38)も賭博開帳図利の疑いで逮捕。組対4課によると、2人は容疑を認めているという。昨年10月5日の発覚から207日。球界を揺るがし続けた野球賭博問題は、ついに刑事事件に発展した。

 居住地の福岡県内で逮捕された笠原容疑者は、そのまま飛行機で都内へと移送された。羽田空港では大きなグレーの布を頭からかぶり、その表情はうかがえないまま。球界の盟主である巨人に所属し、野球賭博に手を染め、賭博の開催を手助けしたとして逮捕された。午後5時前には勾留先の警視庁原宿署に到着。70人以上の報道陣が待ち構えたが、同容疑者は後部座席でかがみ込んだまま署内へと消えた。

 球界に大きな汚点を残した野球賭博問題。そのキーマンとされたのが笠原容疑者と、B氏こと斉藤容疑者だった。笠原容疑者は14年5月~15年3月、プロ野球10試合程度を対象に松本竜、高木京の元巨人選手に賭博のルールを説明。申し込みの仲介や賭け金の集金など、斉藤容疑者の賭博行為をサポートした疑い。「間違いありません」と容疑を認めているという。

 客ではなく、賭博を主催する「胴元側」の人間としての逮捕劇。単に賭博行為をしていたより、いっそう罪は重い。元警視庁刑事の吉川祐二氏は「ほう助というのは、生半可に友人を連れて行ったというレベルではない。賭博の場と客を結ぶ存在です」と説明する。

 笠原容疑者は14年春ごろ、斉藤容疑者から「(賭博のレートとなる)ハンデを見せてもらって興味を持った」という。しかし昨秋から行われてきた任意の聴取では、自身の客としての賭博行為は認めたが、主催者側としての関与は十分に認めなかったという。このため警視庁は、松本竜元選手らへの任意聴取を重ねたほか、笠原容疑者らの携帯電話の通信記録を解析。関与の度合いを調べ「証拠資料がそろった。ただの客ではなく、主催者側だと判断した」(捜査幹部)と逮捕に至った。

 今後の捜査は、NPBの調査では限界があった暴力団など反社会的勢力の関与の有無など、賭博の実態解明へと移る。加えて斉藤容疑者→笠原容疑者の先に誰がいたのか、も焦点の一つだ。「笠原容疑者が“誰を”仲介していたのか。そのルートが最重要視されます」と吉川氏。その結果「捜査の過程で、さらに賭博に手を染めていた別の人物が浮上してくる可能性も否定できません」と指摘した。手詰まり状態だったNPBの調査についても「NPBには捜査権限がない。今回の警察の逮捕、捜査が、全容解明の手助けになることは間違いない」と強調した。野球賭博を巡る闇に、当局によっていよいよ大きなメスが入ろうとしている。

 ▼大澤孝征弁護士 賭博開帳図利罪、賭博開帳図利ほう助罪は、いわゆる賭博場を開いてお客を集める行為をしたということと、その共犯。量刑は3月以上5年以下の懲役だが、どの程度の規模で賭博場を開き、どれぐらいの金額が動いたかで変わってくる。賭博場を開く胴元が賭博罪の中では、最も罪が重いとみなされる。金を賭けて賭博をした単純賭博罪は、罰金のみで最も軽い。また、原則として現行犯逮捕となる。他の選手まで逮捕が広がるかは、単純賭博にとどまるかが鍵となるのではないか。

 ◆笠原 将生(かさはら・しょうき)1991年(平3)1月9日、福岡県生まれの25歳。福岡工大城東では甲子園出場なし。08年ドラフト5位で巨人入団。プロ4年目の12年4月26日のDeNA戦(鹿児島)で1軍初登板し、通算成績は80試合で7勝1敗1セーブ、防御率4・34。昨年10月21日に野球賭博関与が発覚し、11月10日に無期限失格処分となった。1メートル91、95キロ。右投げ右打ち。

[ 2016年4月30日 05:30 ]

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