福原不調で…阪神ドリス1軍昇格へ 守護神マテオとヒゲ方程式だ

[ 2016年4月19日 06:43 ]

阪神のドリス

 阪神のラファエル・ドリス投手(28)が、19日に1軍昇格することが決定的となった。チームは18日、ヘイグの登録を抹消して外国人枠を1枠空けており、右腕のデビューの舞台が整った。

 中継ぎ投手陣の救世主となるか―。16、17日の中日戦(ナゴヤドーム)で2戦連続サヨナラ負けの引き金となる失点を重ねるなど、昨季まで不動のセットアッパーを務めた福原が不調に陥っている。17日の試合後には金本監督が「役割がちょっと変わるかもしれん」と配置転換を示唆していた。では新たにセットアッパーを任せる投手とは…。その候補は2軍にいた。だからクリーンアップの一角を占めたH砲の降格を決断してまで外国人枠を空けた。自称最速160キロのドリスを召喚するために他ならない。

 ドリスは、映像を見た金本監督が推薦して獲得が決まった。オープン戦期間中には指揮官が思わず「もったいないね」と嬉しい悲鳴を上げるほどの投球も披露した。外国人枠の都合で開幕こそ2軍で迎えたが、ウエスタン・リーグでは7試合登板1勝0敗1セーブ、防御率1・59と格の違いを見せつけていた。1メートル95、109キロの恵まれた体格から投げ下ろす直球は常時150キロ以上。決め球である140キロ前後の高速フォーク以外にもツーシーム、スライダーを駆使する豪腕リリーバーだ。

 いざ、阪神版「バルブセ」結成の時が来た。ドリスがセットアッパーを務めれば、守護神マテオとともに勝利の方程式を形成することになる。ともに口周りからアゴにかけて見事なヒゲをたくわえている2人は、ドミニカ共和国ウインターリーグでも同僚で、「バルブセ(スペイン語で『ヒゲを生やした男たち』の意)」の異名で相手打線を震え上がらせた存在だった。異国の地でも、ヒゲをなびかせながら相手打線を撫で切りにする自称160キロコンビの「バルブセ」が、虎党の胸を躍らせてくれそうだ。

 2軍雌伏中も「やることは変わらない。チャンスが来るのを待つだけだよ」と、モチベーションを維持した優等生でもあるドリス。決してヒゲは切らないが、その投球は切れ味抜群だ。

 ◆ラファエル・ドリス 1988年1月10日生まれ、ドミニカ共和国出身の28歳。04年にアマチュアFAでカブスと契約。11年9月26日のメジャーデビュー以来一貫して救援を務める。15年はタイガース3Aで43試合7勝5敗1セーブ、防御率4・61。メジャー通算40試合2勝4敗4セーブ、防御率5・48。1メートル95、109キロ。右投げ右打ち。

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