熊本市出身 阪神・岩貞 セ初開幕3戦連続2桁Kも…力投報われず

[ 2016年4月17日 06:30 ]

<中・神>5回2死一、二塁、赤坂を三振に仕留めて雄叫びを上げる岩貞

セ・リーグ 阪神3―4中日

(4月16日 ナゴヤD)
 快投が報われない。阪神は3―0の優勢から8回に福原が2失点。9回はマテオが安打と2四球で招いた1死満塁から杉山に逆転サヨナラ打を浴びた。7回4安打零封で10三振を奪った先発・岩貞は、9日の広島戦(マツダ)に続いて救援陣の誤算で勝ちを逃した。

 3年目左腕は開幕から2試合がいずれも12奪三振。この日も最速148キロ直球に変化球を交え、交代まで毎回三振を奪った。「ピンチでも、ランナーがいなくても同じ気持ちで投げた」。90年野茂英雄(近鉄)以来の3試合連続12K以上は逃したが、阪神では奪三振王経験者の能見、藤浪に肩を並べる3試合連続の2桁奪取。開幕からの達成はセ・リーグ初だ。

 実家は熊本市で、15日には「中がぐちゃぐちゃで大変。余震が心配」と吐露。益城町に住む親族は避難しているという。不安な気持ちを必死に抑えての登板。「試合直前まで心配していて、正直(試合中も)集中できなかったけど、必死に守ってくれた守備陣、一生懸命リードしてくれた捕手がいる。全力でいかないと失礼」。見る者に気持ちが伝わる、懸命なマウンドでの姿だった。

 ▼阪神・金本監督(勝利を逃した岩貞に)本当にかわいそうだね。アンラッキーというか。まあこれも野球。

 ≪セ・リーグ初≫岩貞(神)が3戦連続の2桁となる10奪三振の力投。阪神投手の3試合以上連続2桁奪三振は14年能見の5試合(セ記録)を筆頭に5人で7度目となった。また、岩貞は今季初戦から。シーズン初登板からの3試合以上連続2桁奪三振は、今季則本(楽)の3試合以来だが、セ・リーグでは岩貞が初めてだ。なお、開幕から4試合以上連続は91年野茂(近鉄)の6試合と10年ダルビッシュ(日)の5試合だけ。次回も10奪三振以上なら史上3人目で左腕初の記録となるがどうか。

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2016年4月17日のニュース