高松商56年ぶり頂点あと一歩 浦545球目で力尽く

[ 2016年4月1日 05:30 ]

<智弁学園・高松商>延長11回裏2死一塁、村上の中越え二塁打で一塁走者・高橋がサヨナラの生還(右は浦)

第88回選抜高校野球大会第11日・決勝 高松商1―2智弁学園

(3月31日 甲子園)
 延長11回、高々と上がった打球が中堅手の頭上を越え、サヨナラのランナーが生還すると、高松商のエース浦は思わず天を仰いだ。今大会5試合で投じた545球目。投げ合った智弁学園・村上に甘く入った直球を痛打され、56年ぶりの頂点を目指した第1回センバツ王者の春は幕を閉じた。

 「ここで負けたら意味がない。勝ちたかった。夏にまたここへ戻ってきて勝ちたい」

 浦は敗戦の責任を一人で背負った。1点を追う8回、米麦主将の中前打で同点に追い付いたが、9、10回は得点圏に走者を置きながらあと一本が出なかった。米麦は「僕らはまだまだ力が足りていない。この負けを意味のあるものにしたい」と話した。

 それでも、96年夏を最後に甲子園から遠ざかっていた古豪の復活を印象付けた。昨秋の明治神宮大会では大阪桐蔭、敦賀気比を撃破し、優勝。春夏の甲子園大会と国体での優勝回数を示すストッキングのラインは1つ増えて6本になった。「もう1本増やしたい」と浦。7本目を刻むべく、雪辱の夏を見据えた。(吉仲 博幸)

続きを表示

2016年4月1日のニュース