開幕5日目 パ今季1号は大地!しかも自身初連発でキング

[ 2016年3月30日 05:30 ]

<ロ・楽>7回2死一塁、今季パ・リーグ初本塁打となる右越え2ランを放ちベンチに迎えられる鈴木は歓喜のジャンプ

パ・リーグ ロッテ12―2楽天

(3月29日 QVCマリン)
 「春休みこども祭り」と題して開催された平日唯一のデーゲーム。観客の約4割を占めた春休み期間中の子供たちから大声援が飛ぶ。

 開幕から4試合目。栄えあるパ・リーグ今季1号ばかりか2号も放ったロッテ・鈴木は「僕にとって、あり得ない結果。自宅まで無事に帰れるか心配です。でも(本塁打キングなので)、あす(30日付)の新聞は一生、取っておきます」とはにかんだ。

 昨季までプロ4年間で14本塁打の鈴木が7回2死一塁、8回1死一塁で2ランを放ち、自身初の1試合2発。それも2打席連続、2イニング連続で記録。ベンチに戻ると、掲げたバットに向かって目を閉じると一礼。感謝の意を示した。

 昨オフから取り入れたヨガの効果でもあった。昨季は打率・263と平凡な成績に終わり、同じ遊撃手としてドラフト1位・平沢が加入したことも刺激となって一念発起。「このままでは終わってしまう。自分の弱い部分を鍛えて3割を打ちたい」と体幹強化の一環として始めた。

 今春のオープン戦では打率・400(45打数18安打)で首位打者。体幹が安定したことで軸がぶれなくなり、「追い込まれたらスライダーやフォークの軌道に合わせているが、今年はそこに直球が来ても、詰まりながらも逆方向に持っていける」と自己分析。さらに、桐蔭学園(神奈川)の大先輩、巨人・高橋新監督の現役時代の打撃も参考。「由伸さんは右足の上げ方を左投手の時に変えている。僕も2ストライクになったら、すり足気味に変えてるんだよね、実は」と告白した。

 主将に就任して3年目。「“みんなをまとめる力”だけで主将を任されるのはもう嫌だ。自分がしっかり数字を残して優勝したい」。だから、2本塁打を放っても、決して大振りはしない。「余韻に浸るのは日付が替わるまで。伊東監督からもすぐに“きょうのことは忘れろ”と言われましたから」と自戒を込めた。 (東山 貴実)

 ≪開幕5日目弾 最も遅い記録≫鈴木(ロ)が開幕5日目で今季パ1、2号となる2打席連続本塁打。昨年までのパでは開幕2日目までに必ず本塁打が出ており、今季は最も遅い記録になった。鈴木自身の通算本塁打は16本目だが、ゲーム2発は初めて。これで14年5月14日ソフトバンク戦から鈴木が本塁打すれば、チームは8連勝だ。

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