広島・鈴木25日にも実戦復帰 4月上旬1軍昇格あるぞ

[ 2016年3月23日 06:26 ]

右太もも裏痛がほぼ完治し、大野練習場でトレーニングする広島・鈴木

 右太もも裏痛のため3軍調整中の広島・鈴木誠也外野手(21)の実戦復帰が秒読みに入った。23日、由宇練習場で実戦に即した走塁練習をこなし、患部の状態を最終確認。25日からのウエスタン・リーグ、阪神3連戦(同)に参戦する見込みだ。「結果を残し、一日も早く戻りたい」。混沌(こんとん)とする右翼定位置争いの本命。順調なら、4月上旬にも1軍昇格がありそうだ。

 22日の大野練習場。明るい春の日差しを浴びながら、鈴木がスパイクを履いて全力疾走を繰り返していた。シャトル型の特製用具を使った“捕球練習”では、突発的な動きを強いられる場面もあったが、無難にこなす。不安が解消されたことは表情が物語っていた。

 「ダッシュしても怖さはない。自分で動く分には不安はないです」

 秒読みに入った実戦復帰。23日が、その第一歩になりそうだ。由宇練習場で予定されるシート打撃。投手の生きた球を打つ以上に、重視するのは守備走塁での動きだ。投手がマウンドに立つ中での盗塁やスライディング、あるいは守備での打球判断。チェックポイントはあまたある。

 「投手をつけると、いつも以上の力みが出るかもしれない。ターンや瞬発系の動きを確認し、決まるかな…と思います」

 GOサインが出れば、25日からのウエスタン・リーグ阪神戦(同)に合流する。名古屋遠征中の水本2軍監督は「OKなら呼ぶ。ただし、即スタメンはない」と話し、実際の動きを確認しつつ、フル参戦の可否を見極める意向を示した。

 「自分でチャンスをつぶしてしまった。なぜ、ケガをしたのか。おろそかになっていた部分があったんじゃないか。ずっと考えていました」

 沖縄2次キャンプ中の2月22日、韓国・KIAとの練習試合で奇禍は起きた。診断は右ハムストリング筋挫傷。以来「治りが遅くなるので」タバコを止めた。考え方も改めた。オフはほぼ無休でトレーニングを続けてきたが、休養の重要性を再認識。体のケア、予防への意識も高まった。

 「レギュラーを狙い、奪わないといけない。キャンプでのいい感触は体に染みついているので、結果を出したら(右翼の定位置争いに)入っていけると思います」

 緒方監督はおしなべて結果を昇格条件に挙げており、まずはウエスタン・リーグで存在感を発揮する構え。早ければ、4月1日からの巨人3連戦(マツダ)で1軍合流指令が下されそうだ。(江尾 卓也)

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2016年3月23日のニュース