阪神 新1、2番が機能 高山先頭打者二塁打&横田タイムリー

[ 2016年3月20日 05:30 ]

<オ・神>6回2死一、三塁、横田が中前適時打を放つ

オープン戦 阪神4-2オリックス

(3月19日 京セラD)
 阪神のドラフト1位・高山俊外野手(22=明大)が開幕戦となる25日中日戦(京セラドーム大阪)で1番デビューする可能性が出てきた。開幕戦と同舞台となる19日のオリックスとのオープン戦で2度目となる「1番」で出場し初回にいきなり右中間二塁打を放った。金本監督は開幕ギリギリまであらゆる可能性を模索する方針だが、横田とのフレッシュな1、2番コンビが現実味を帯びてきた。

 開幕と同じ舞台で、いきなり魅せられては使いたくなるのも仕方ないか。17日のヤクルト戦(神宮)以来、2試合ぶりに1番に入った高山が、切り込み隊長ぶりを発揮した。1ボール1ストライクからオリックス2位・近藤大のカットボールを捉えた打球は右中間突破。あわよくば三塁まで奪おうかという走塁まで見せる二塁打となった。

 「そこ(打順)に関しては意識していないけど、初回に塁に出られたことは良かった。打順は変わっても僕のバッティングは変えずに、そのまま強く振ることを意識してやっていきたい」

 17日ヤクルト戦でも初回に、金本監督の長打指令に即答する左中間突破の二塁打を放ち先制のホームを踏んでいる。この日の一打で第1打席の成績は12打数6安打の打率・500。打席ごとの打率を見ても、最も高い数字で6安打中4本が二塁打。長打も打てる1番となれば、相手バッテリーにとっても脅威以外の何ものでもない。

 先発11試合連続安打となるこの日の1安打でオープン戦12試合で14安打となった。ルーキーイヤーの2004年、7番遊撃で開幕先発した鳥谷はオープン戦17試合に出場し15安打。背番号1の記録に、あと1本と迫り、残り2試合での「鳥谷超え」を視界に捉えた。

 結果を出し続けるルーキーによって、金本監督も「この間の神宮でのタイムリー、(18日の)ナゴヤドームでのタイムリーを見ると高山の6番もいいかなと思ったりさ。3番もアリかと思ったり。(1番も)もちろん、もちろん。悩むね。今のメンバーで誰が何番を打つのがベストなのか。正直、答えはないと思うんでね」と、うれしい悩みを抱き続けている。

 加えて、17日から3試合連続で2番起用された横田も適性を示す。この日は5打数1安打で打率・408となりトップから2位に後退したが、6回、2点を勝ち越しなおも2死一、三塁で岸田の速球に力負けすることなく20安打目となる中前適時打。「(前3打席は)真っすぐで抑えられていたので真っすぐを狙った」。試合前には目標とする糸井から「頑張れよ」と声をかけられ、試合用バットを1本プレゼントされた。この日は使用しなかったが、憧れの人の前で結果を残した。

 開幕まで残り2試合。指揮官をさらに困らせるべく、高山は「アピールするだけです」と言い切った。25日の開幕戦。「1番左翼」でコールされる可能性は十分にある。(湯澤 涼)

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2016年3月20日のニュース