重信に今永、原樹 即戦力期待の大卒ルーキー3選手

[ 2016年3月18日 11:00 ]

大卒ルーキーの(左から)DeNA・今永、巨人・重信、ヤクルト・原樹

 今年の春季キャンプ、オープン戦とルーキーで脚光を浴びているのはオコエ瑠偉(楽天)、平沢大河(ロッテ)の2人の高卒ルーキーだった。平沢はここまで踏ん張ってきたものの2軍落ちとなってしまったが、オコエはミスをしながらも、それを取り返す活躍もあり、開幕1軍の可能性は大いに考えられるだろう。

 そんな中、「さすが大学生の上位指名」とばかりに奮闘し、開幕1軍どころかチームの大事な戦力となっているルーキーたちもいる。即戦力として活躍が期待される3人の大卒ルーキーを紹介する。

◎重信慎之介(巨人)

 50メートル走6秒を切る俊足を武器に、早稲田大時代はリードオフマンとして活躍し春秋連覇に大きく貢献。ドラフト2位で巨人に入団した。

 重信が脚光を浴びたのは2月12日、キャンプ中に行われた紅白戦だった。初の実戦で3安打の猛打賞と鮮烈なデビューを飾る。さらに20日のDeNAとのオープン戦では2盗塁に、守備ではファインプレーと持ち味を発揮。翌21日の広島戦では初めて1番打者で起用された。

 オープン戦では主に2番打者を任され、高橋由伸新監督及びコーチ陣の重信に対する評価は高い。巨人の外野陣は実績のある長野久義を筆頭に、昨年ブレイクした立岡宗一郎、飛躍を誓う大田泰示、ベテランの亀井善行……と熾烈なポジション争いが予想される。もし重信が開幕スタメンに名を連ねれば、巨人では2001年の阿部慎之助以来、15年ぶりのルーキー開幕スタメン入りとなる。

◎今永昇太(DeNA)

 駒澤大では2年時からエースとしてチームを支え、3年秋にはリーグ優勝、明治神宮大会優勝と大車輪の働きを見せた。大学ラストイヤーはケガもあって不調に終わるも、その能力の高さを買われてDeNAがドラフト1位で指名。かつてエース左腕として一時代を築いた野村弘樹が背負った背番号21を受け継ぐところに、球団からの期待の表れを感じさせる。

 練習試合から好投を見せていた今永は3月2日、本拠地・横浜スタジアムでのヤクルト戦でオープン戦初先発。大学の3年先輩である同じルーキーの戸柱恭孝とバッテリーを組み、ヤクルト打線に対して5回無失点とその実力を見せつけた。続く3月9日の日本ハム戦では雨でぬかるむマウンドではあったものの、無失点でまとめた。

 今永の活躍に早くも開幕ローテーション入りの声も上がり始めている。昨年はリーグワーストのチーム防御率だったDeNAだけに、今永の存在はファンにとって心強いはずだ。

◎原樹理(ヤクルト)

 東洋大姫路高時代はエースとして甲子園に出場して注目を集めた。東洋大入学後は、1年春から登板して大器の片鱗を見せつける。

 しかしチームは東都大学リーグ2部に転落し、原自身も大学2年以降は不本意な成績に終わる。しかし原は大学4年になると奮起。春、秋といずれも東都2部の最優秀投手を受賞。ヤクルトにドラフト1位指名された後に行われた、駒澤大との1部2部入替戦では3連投とフル回転して、1部昇格に大きく貢献した。

 プロ入り後のオープン戦では、2月21日の阪神戦に先発し2回無失点。2度目の先発となった3月3日のDeNA戦では4回無失点、12日のソフトバンク戦でも5回無失点で11イニング連続無失点という好投で、真中満監督からは先発ローテーション入り当確の言葉ももらった。左打者にはカットボールやスライダー、右打者には手元で浮き上がるシュート、通称「ライジングシュート」を使った内角攻めでプロ1年目からの活躍を誓う。(『週刊野球太郎』編集部)

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