「必ず」繰り返し更生誓う…清原被告44日ぶり保釈「一から出直し」

[ 2016年3月18日 05:35 ]

車の後部座席は黒のカーテンで仕切られ清原被告の姿は確認できなかった

 覚せい剤取締法違反(所持、使用)罪で起訴された元プロ野球選手の清原和博被告(48)が17日、勾留先の警視庁本部から保釈された。2月2日の逮捕から44日ぶり。400人以上の報道陣が集まったが、清原被告を乗せた車の後部座席はカーテンで仕切られ、様子をうかがうことはできなかった。保釈後、千葉県内の病院に入院した清原被告は「必ず更生することを決意しています」と出直しを誓った。

 清原被告が乗ったシルバーのワンボックスカーは午後6時52分、警視庁本部の地下駐車場を出た。出入り口には400人以上の報道陣が集まり無数のフラッシュがたかれたが、車の後部座席は黒のカーテンで仕切られ、清原被告の姿を見ることはできなかった。

 ワンボックスカーは報道各社のバイク20台などに追い掛けられ、カーチェイス状態になった。上空ではヘリコプターも追跡した。

 向かった先は千葉県松戸市内の病院。持病の糖尿病などの検査・治療をするため、そのまま入院した。清原被告は憔悴(しょうすい)し切っていて、捜査関係者は「逮捕時に比べるとだいぶ痩せていた」と話した。

 保釈直前には、私選弁護人を通じて直筆サイン入りのコメントを発表。「一から出直し、必ず更生することを決意しています。必ず人の役に立つ人間になることを心に誓っております」と「必ず」を繰り返して更生を誓った。

 さらに保釈後に姿を見せなかったことにも触れ「本来であれば、保釈された直後にも、皆様の面前でお詫(わ)び申し上げたいと考えておりました」と報道陣の前で謝罪する意向があったと説明。警視庁から警備の都合上、差し控えるように指導されたことを明かした。

 清原被告は2月2日に東京都港区の自宅マンションで、覚せい剤約0・2グラムを所持していたところを現行犯逮捕された。東京地検は同23日に所持罪、3月15日に使用罪で起訴。清原被告が「早く(留置所から)出してほしい」と希望したことを受け、同16日に私選弁護人が保釈を請求していた。

 検察は、清原被告が入手先などを供述していないことから保釈に反対していたが、地裁は逃亡や証拠隠滅の恐れがないと判断したもよう。17日午後に認める決定をした。清原被告側が保釈保証金500万円を納付し、同日中の保釈となった。午後7時前という保釈のタイミングは、ラッシュアワーを避ける狙いがあったようだ。身元引受人は父親になったとみられる。

 コメントに「いつか機会をいただき、直接皆様に謝罪したいと切に願っています」とつづった清原被告。初公判の期日は5月17日に決まっている。

 ▼桑田真澄氏(野球評論家)この1カ月半は、体力的にも精神的にも、とてもつらい時間だったのではないかと想像します。今の僕には推移を見守ることしかできませんが、まずはゆっくり休んでほしいと思います。

 ◆清原 和博(きよはら・かずひろ)1967年(昭42)8月18日、大阪府生まれの48歳。PL学園では5季連続で甲子園に出場して優勝2度、準優勝2度。85年ドラフト1位で西武に入団し、97年にフリーエージェントで巨人に移籍。05年に戦力外通告を受け、オリックスに移籍した。08年に現役引退。通算成績は2338試合で打率.272、525本塁打、1530打点、59盗塁。オールスターでのMVP7度は歴代最多。右投げ右打ち。

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