悲願は東北勢初V 八戸学院光星・桜井 直球に磨き「145キロ出す」

[ 2016年3月18日 09:40 ]

冬場に直球を磨き成長した八戸学院光星・桜井

 第88回選抜高校野球大会(甲子園)が20日にいよいよ開幕する。今大会で主役となる可能性を秘めた注目選手を3回にわたって紹介する。第1回は、昨秋の東北大会で準優勝した八戸学院光星(青森)のエース右腕・桜井一樹投手(3年)。17日には甲子園練習を行い、マウンドの感触を確かめた。

 初めて立った憧れのマウンドで力強く直球を投げ込んだ。この日の甲子園練習。桜井は「他の球場にないような素晴らしいマウンドでした。うれしいドキドキ感がありました」と喜びをかみしめた。

 群馬県出身。11年夏から甲子園で3季連続準Vの立役者である田村(現ロッテ)、北條(現阪神)に憧れて同校へ進学した。昨秋東北大会は準々決勝から2戦連続完封。しかし、青森山田との決勝では完投したものの5失点で敗れ、「あのときは何も考えられなかった」と悔しさをにじませる。

 冬場は仲井宗基監督(45)から「145キロを目指せ」と言われ、最速141キロの直球に磨きをかけてきた。体重は73キロのままだが「ユニホームがきつくなった」と筋力アップを実感。「甲子園では145キロを出して、150キロを目指したい」と自信をのぞかせる。

 打っても高校通算16本塁打で、「強打の光星」の中軸を任されている。チームは14年秋に室内練習場が完成したことで冬でも振り込めるようになった。「室内で思い切り打ってきた。安打でつなぐ打撃をしたい」と打撃でも貢献を誓う。

 同校は11年春から甲子園初戦は7連勝中。21日の開星(島根)との初戦に向けて「まずは初戦に全力で臨みたい。東北勢で初優勝すると決めて入学した。全国に自分の名を残したい」と宣言した。投打の大黒柱が、優勝旗の「白河の関」越えを成し遂げる。(青木 貴紀)

 ◆桜井 一樹(さくらい・かずき)1998年(平10)7月29日、群馬県高崎市生まれの17歳。西部小1年から西部インディアンスで野球を始め、3年から投手。八幡中時代は高崎ボーイズに所属し、投手と外野手を兼任。八戸学院光星では2年秋から背番号1。遠投95メートル、50メートル走6秒2。家族は両親と姉2人。1メートル72、73キロ。右投げ右打ち。

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