金本監督、甲子園初勝利!「勝ちに行こうぜ」にナイン応えた6連打

[ 2016年3月7日 05:30 ]

<神・巨>甲子園で巨人に快勝し、ナインを出迎える金本監督(中央)

オープン戦 阪神6-1巨人

(3月6日 甲子園)
 阪神は6日、オープン戦初対決となった巨人戦(甲子園)で逆転勝ちし、金本知憲監督(47)は指揮官として甲子園初勝利を飾った。試合前に「きょう勝ちに行こうぜ」と下した指令を猛虎戦士が忠実に遂行した有言実行の白星。甲子園開催のオープン戦では、実に10年ぶりとなるG倒に、2万116人の虎党も沸いた。

 日曜日のデーゲーム。試合後の甲子園は虎党の歓声に彩られていた。調整の場として位置付けられるオープン戦らしからぬ指揮官の粋な号令にナインが奮起。2試合連続2桁となる12安打6得点など投打一丸となり永遠のライバルを粉砕した。

 「きょうも、選手には言ったんだけどね。『きょう、ちょっと勝ちに行こうぜ』とね。そういうことを言って勝ってくれてね。(指令が、観客も多い巨人戦だからかと問われ)まあ、それはあるわね」

 舞台は本拠地・甲子園で、相手は巨人。阪神歴代監督の誰もが、最も重視した伝統の一戦だ。公式戦でもないのに、2万人を超える観衆が球場に詰めかけてくれた。オープン戦だからと言って、負けていいわけがない。勝つことこそ最大のファンサービス。ファンの存在を何よりも大事にする金本監督が闘志に火を付けても、なんら不思議なことはなかった。

 「(第1ストライクから積極的に打っていくことは)割と(実践できていた)ね。ファーストストライクをね。まあ変化球、変化球と来られたら、それも一つの段階として(仕方ない)。次の段階でどう対応していくかというのが打者としてのあれ(定石)だからね」

 指揮官の熱気は確実にナインにも伝わった。如実に表れたのが4回の大攻勢だ。先頭の狩野から、巨人戦では2004年以来、12年ぶりとなる6者連続安打を内海に浴びせるなどし一挙5得点。6連打のうち、3本は第1ストライクをとらえ、2本は追い込まれる前に飛び出た安打で、そのさまは、指揮官の振るうタクトに従って一斉突撃を仕掛けたかのような、猛攻だった。

 一連の流れで積み重なった6連打だが、その一本一本に金本監督の目が光り、最も評価したのは、最後6安打目した西岡の2点適時打だった。

 「(4回の攻撃で)一番、見習ってほしいのは西岡の叩きつけた打球ね。三振だけはしない。とにかく1点を取りに行くという。追い込まれた後はね。(右前打は結果として)たまたま、抜けただけだけどね。そういうのを中堅選手の西岡がやってくれているからね。見習ってほしい」

 高橋監督との「新監督対決」第1ラウンドに先勝。甲子園開催のオープン戦では06年3月12日以来、10年ぶりのG倒で、自身の甲子園初勝利を彩った。金本阪神は、やはりひと味違う。(惟任 貴信)

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