巨人ドラ1桜井、実家に一通の手紙 開幕に向け3つの誓い

[ 2016年3月5日 05:30 ]

<オ・巨>オープン戦初登板の桜井は5回2失点の内容で開幕ローテに近づく

オープン戦 巨人3―2オリックス

(3月4日 京セラD)
 立ち上がりとは別人のような力強い直球で締めた。5回2死。巨人・桜井の外角140キロ直球に宮崎のバットは空を切った。切れ、制球ともに完璧。「最後の直球はいい球。あの感覚を忘れずにやっていきたい」と胸を張った。

 「朝からワクワクしていた」という地元関西で初の凱旋登板。序盤は球が上ずった。「緊張で力んでしまった」。初回に無死満塁とされ犠飛で1点失う。3回にはボグセビック、モレルにいずれも高めを痛打され、2点目を失った。

 変身を遂げたのは4回からだった。3回終了後、小林誠から「テンポよくいこう」と声を掛けられた。「下半身を使えていなかった」と反省し、ミット目がけてリズムよく投げるとボールは低めに集まった。直球でファウルを奪い、打ち取る投球が戻り、4、5回は3者凡退に抑えた。

 前日、兵庫県の桜井の実家に一通の手紙が届いた。送り主は桜井。キャンプ中に書いたものだった。「手紙を書くような子ではないから驚きました」と母・幸子さん。手紙には感謝の気持ちや近況報告とともに、3つの誓いが立てられていた。

 (1)開幕ローテーション

 (2)2桁勝利

 (3)新人王

 現在は1つ目の目標達成に向け、着実に前進を続けている。修正能力を発揮した粘りの投球でチームをオープン戦5連勝に導き、高橋監督は「調子が良くない中でゲームをつくった」と称えた。

 巨人で新人がオープン戦初登板、初先発で勝利投手となるのは11年ぶり3人目。「高めは打たれる。ワンバウンドでもいいくらい低めを意識したい」。課題と収穫を手にしたドラフト1位右腕は、早くも次戦のマウンドを見据えていた。(川手 達矢)

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