若虎覚悟!金本監督 キャンプ延長戦 3月中旬まで「鍛える」

[ 2016年3月1日 07:07 ]

上本(手前)の音頭で手締めを行う(右から)金本監督、高山、藤浪ら阪神ナイン

 阪神の金本知憲監督(47)が沖縄・宜野座キャンプを打ち上げた29日、若手選手に関し「2次キャンプ」とも言えるハードな練習でさらに鍛えていく方針を示した。超変革を掲げる就任1年目。チーム力の底上げを目指し、妥協なく若虎をたたき上げる算段だ。

 1カ月に及ぶ厳しいキャンプを終え、ベテランや主力選手は開幕に向け準備に入る。若手は開幕1軍生き残りをかけ、実戦で結果を…というのが今までのスタンス。だが、金本監督は違う。明るい口調で、厳しい方針を口にした。

 「レギュラー陣に関しては開幕にベストに持って来てくれたら大丈夫。一番怖いのはケガなのでね。若手に関しては3月最初か第2週目までは、しっかり鍛えていくというキャンプの延長戦という考えは持っています」

 高山、横田、陽川、江越ら若虎のキャンプは終わらない。3月からはオープン戦が本格化し実戦が続くが、その間も「鍛える練習」を課す。言わば「2次キャンプ」だ。

 その序章というわけではないだろうが、キャンプ最終日のこの日も、通常と変わらない練習メニューが組まれた。練習時間を確保するため開始時間を30分繰り上げ例年なら正午頃に行う手締めを、午後2時前まで引っ張った。

 「気が緩まないような練習メニューを、しっかりやっていきたい。1、2軍を通じて3月中旬(まで)…。まあ2軍はシーズンが始まるからね、3月中旬に。でも、そこは掛布さんも分かってくれると思う。鍛える期間として。やっぱりファームは鍛える場所だから。そこはやっていきたい」

 早出特守、特打は当然。加えて、今キャンプから正式に練習メニューに導入した「特ウエート」も実戦の合間に課す。「ウエートはシーズンを通してやらせたい。慣れだから。俺は日本シリーズの時もやっていた」と指揮官。開幕が1軍より10日早い2軍も例外ではない。「(若手は)まだまだ物足りないけど、これもやっぱり、ちょっとずつ段階を踏んでいかないといけない。楽しみという面では本当に楽しみ」。大きく育て上げるため、鉄は熱いうちに打つ―というわけだ。

 「(超変革が)どの辺りというかね。雰囲気づくり、野球に対する姿勢とか。取り組み方とかを変えていくと言っていましたが、キャンプでは確かに雰囲気は変わってきているんじゃないかな、と感じる部分はある」

 金本阪神にとっても、若虎にとっても、本当の戦いはこれから。「競争だからね。誰が勝ち上がってくるのか。シーズンが始まっても競争だから」。明るく厳しく、開幕に向かう。 (惟任 貴信)

続きを表示

2016年3月1日のニュース