中田&大谷斬り!福井3回完全 日本ハム・斎藤佑から刺激受けた

[ 2016年2月28日 06:31 ]

<日・広>3回を無失点に抑えた広島先発・福井

練習試合 広島2―1日本ハム

(2月27日 名護)
 開幕に向け、早くも万全の状態だ。広島・福井優也投手(28)が27日、日本ハムとの練習試合(名護)に先発。中田、大谷らが並ぶ、ほぼベストメンバーの相手を3回パーフェクトと完璧な投球で抑え込んだ。エース・前田のメジャー移籍などで弱体化が心配された広島先発陣。昨季、自己最多9勝を挙げた右腕がフル回転し、不安を払しょくする。

 涼しい顔でベンチへと戻ってきた。強力打線を相手に1人の走者も出さず、予定の3イニングを打者9人で終了。万全の調整具合を示した福井は「慌てず、しっかりと落ち着いて投げられた」と充実のマウンドを振り返った。

 投球内容が圧巻だ。初回、3つの邪飛を打たせて簡単に終えると、2回は長距離打者を力で封じ込む。中田を威力ある外角直球で遊飛、続く大谷を外角フォークボールで空振り三振、レアードも直球で力ない右飛に仕留めた。奪った9個のアウトのうち、実に7個がフライアウトだった。

 「(打者の)タイミングがズレているというか、少しでもバットを差し込めているという感じはあった」

 この日は変化球を多めに使用。打者に落差の大きいフォークを意識させたことで、最速145キロの直球が生きた。好投の要因は「投球術」だった。

 試合前、早大の同級生・斎藤と約2カ月ぶりに再会。登板前だけに、込み入った話はできなかったが、先発ローテーション入りを目指して奮闘する友の姿に刺激を受けた。ともにプロ6年目。西武・大石も含め、同級生3人の絆は、今でも強い。普段から「アイツは本当に努力する。大石(西武)もそうですけど、存在が励みになる」と話してきただけに、自らも刺激となる投球がしたかった。

 ローテの柱としての自覚を口にする。「今年は完投を意識したい。最後まで投げ、自分で勝ち負けを付ける。それで、もっと成長できる」。エース・前田がドジャースに移籍し、大瀬良は右肘痛で開幕絶望となった。スタートダッシュを決め、25年ぶり優勝を成し遂げるためには、福井のフル回転が欠かせない。(桜井 克也)

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2016年2月28日のニュース