掛布2軍監督 ドラ1高山に贈る言葉「もう俺の顔見ることないように」

[ 2016年2月25日 08:10 ]

高山は沖縄入りし1軍宿舎に到着

 阪神の1軍宜野座キャンプへの合流が決まったドラフト1位・高山俊外野手(22=明大)が24日、沖縄入りした。25日の日本ハムとの練習試合(宜野座)での1軍デビューに向け、「自分の持っているものを100%でアピールしたい」と意気込みを語った。ドラフト6位・板山祐太郎外野手(21=亜大)、育成選手の原口文仁捕手(23)も沖縄入りした。

 飛行機のダイヤが乱れ、予定より約2時間遅れてチーム宿舎に到着した。高知・安芸から大阪を経由しての沖縄入り。計8時間の大移動にも、高山の顔に疲労の色はなく、闘争心でみなぎっていた。

 「とにかく死にものぐるいで一生懸命やるだけです。自分の持っているものを100%でアピールしていきます」

 約50人の報道陣を前にきっぱりと言い切った。昨年10月の右手有鉤(ゆうこう)骨骨折を乗り越え、2軍で結果を積み上げたことが、何よりの支えだ。安芸キャンプ中は「(1軍情報を)もちろん頭に入れながらやっていましたけど、そればっかりが先行してもいけないので。とにかく自分のことに集中してきました」と、足元をしっかり見つめて地道に回復曲線を描いた。

 22日の独立リーグ四国・高知との練習試合では3安打の固め打ち。送球を含めた守備面も「問題ありません」と、本人の言葉通り「100%」の状態で1軍キャンプに乗り込む。

 すでにデビューの舞台は整っている。23日に金本監督が「実戦で見たいというより、とにかく早く見たい。(25日の試合にも)出す方向」と明言。25日の日本ハムとの練習試合で、合流即、ベールを脱ぐ。

 「まだ(1軍で)練習もしていないので、どうも言えないですけど自分のやることをやっていくだけです」

 高知出発前には、掛布2軍監督から「もう俺の顔を見ることのないように、それぐらいの成績を残してこい」とハッパをかけられ、「頑張ります」と短く答えた。バットの握り方、スタンス幅、右膝の使い方…多くを教わった指揮官の恩に報いるには、1軍で活躍するしかない。「恩返ししたい気持ち? もちろんあります!」と、レジェンドから受けた数々の教えを再度、深く胸に刻み込んだ。

 「いろいろなことを学んだけど、ずっとケガで野球をできていなかったので、ユニホームに袖を通して、全力でプレーできたのが一番ですね」

 充実感いっぱいで安芸キャンプを振り返った高山には、休む間もなくし烈な1軍の外野手争いが待っている。右翼のレギュラーが決まっている福留以外は、江越、横田、緒方、中谷、板山…と横一線。結果を残せば新人にもチャンスはある。「僕は僕の持っているものを出していくだけ」。満を持してスタートラインに立つドラフト1位が、100%の力で、戦いに臨む。 (久林 幸平)

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2016年2月25日のニュース