1軍生き残りへ逆襲弾 監督に「やっぱり大田」と言わせたい

[ 2016年2月25日 10:35 ]

<巨・中>7回2死、大田は浜田から本塁打を打ちベースを回る

練習試合 巨人6―1中日

(2月24日 沖縄セルラー)
 自分はこれで生き残る。パワーと飛距離。1軍当落線上の巨人・大田は、1打席に懸けた。中日との練習試合、4―1の7回2死。顔の高さのボール球を強引にブッ叩いた。打球は左中間席の最深部へ飛び込んだ。

 「強く振って遠くに飛ばすのが僕の良さ。外野手のレギュラー争いに食らいついていきたい」

 起死回生の一発だった。ここまで実戦6試合は14打数2安打、打率・143。7回の守備から出場し、直後の打席で結果を出した。今キャンプ最後の実戦。9回裏の打席で四球を選んだが、特別ルールがなければ最後の打席だった。

 1軍メンバーのふるい落としの最終局面。し烈なサバイバルで若手がこぞってアピールした。吉川、中井がともに適時打を放てば、和田も右前打で食らいつく。ドラフト2位・重信(早大)も1安打1盗塁。高橋監督は「まだ時間はありますけど、どういった形にするかは常々考えている」と近々に選手の絞り込みを行う意向だが、サバイバルは延長戦に突入。25日のキャンプ打ち上げ後、27、28日のオープン戦ヤクルト2連戦(東京ドーム)まで同じメンバーで臨む。

 その中で大きな一発を放った大田。昨秋から両腕の力を抜き、グリップの位置を下げるようフォームを改造し、力強いスイングを目指した。キャンプインのころは「まだ違和感がある」と口にしたが、黙々と振り込んで結果につなげた。

 高橋巨人の今キャンプの重要なテーマの一つが若手の底上げ。「監督にやっぱり大田にしようと思わせるようにしっかりしたい。これが第一歩」。大田の一発で1軍生き残りの争いはさらに激しくなった。 (神田 佑)

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2016年2月25日のニュース