ラミ監督「100%」合格!ドラ1今永、3・30巨人戦デビュー有力

[ 2016年2月24日 05:43 ]

<DeNA・韓国サムスン>4回無失点の好投を見せた今永

練習試合 DeNA8―3韓国サムスン

(2月23日 宜野湾)
 100%の合格だ。DeNAのドラフト1位左腕・今永昇太投手(22=駒大)が23日、実戦2試合目となる韓国・サムスン戦(宜野湾)に先発。4回を2安打無失点、4奪三振と快投した。アレックス・ラミレス監督(41)は、かねて語った「巨人戦デビュー」の方針をそのまま進めていくことを明言。公式戦デビューは本拠地・横浜スタジアム開幕カードの第2戦、3月30日が有力だ。

 いいものを見届けた。ラミレス監督の顔にそう書いてあった。「きょうのパフォーマンス、ハッピーです」。今永の投球について、そう切り出した。17日の韓国・KIA戦(宜野湾)と合わせて実戦登板2試合で7回無失点。「今の段階で日本の球団とは対戦していないが、このまま続けてもらえれば…100%!」。昨年10月23日のドラフト指名あいさつの際に明かした「デビュー戦は巨人」の構想を、現実へと移すことを確約した。

 今季公式戦で最初の巨人戦は3月29日からの開幕2カード目。そのマウンドに立つ資格を勝ち取った今永の投球は、肩から力が抜けていた。悪く言えば“力感がない”フォームから繰り出される、打者の手元で伸びる直球。低めに制球されたスライダーやチェンジアップ。2本許した安打も、打者が体勢を崩しながら放ったものだった。

 「今回の収穫は変化球が低めにコントロールできたこと。直球も思い通りに投げられた。今までで一番、力を抜いて投げられたと思います」

 力感がないのは、むしろ今永が目指すところ。「130キロ後半の腕の振りで140キロ後半を出すこと」を常にテーマに掲げる。この日の最速が146キロだったと聞くと「そんなに出ているとは思わなかった。142キロくらいかと…」と驚いた。

 脱力投法の参考は巨人・杉内だ。リラックスできている時ほどいい真っすぐが投げられると自覚。駒大時代はセットポジションでグラブを胸に置いていたが、「胸の前だと“グッと”力が入ってしまう」と4年秋を終えてから改良に着手した。腹の辺りにグラブを置く杉内を手本にしながら、より低いベルト付近にセット。プロ入りを機に、以前はあったというフォームを変えることへの抵抗を捨て去り、今では「この形がしっくりきています」と胸を張る。

 「恐怖心なく、どんな打者にも内角に投げられている」。そう絶賛したラミレス監督が今永に与える初舞台は、地元開幕カードでもある巨人3連戦の2戦目、3月30日が有力だ。昨季巨人戦のチーム防御率4・17は、セ・リーグ5球団のカード別で最も悪かった。昨秋の発言に「一番強力な相手に100%出し切ってもらいたい」と添えていた指揮官。「アピールしなければいけない立場。(今後の登板も)背水の陣という気持ちでやっていく」と謙虚な新人が、力強くシーズンへ突き進む。(中村 文香)

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