風は追い風!オリT―岡田 ボール球弾でやっと1軍昇格決定

[ 2016年2月15日 08:37 ]

<オ・広>7回無死、左越えソロ本塁打を放ちナインとハイタッチするT―岡田(右)

練習試合 オリックス3―7広島

(2月14日 清武)
 思いを結果で表した。2軍組で調整を続けていたオリックスのT―岡田外野手(28)が14日、広島との練習試合で待望の昇格弾を放った。

 4番一塁でフル出場。7回無死で迎えた第3打席での左越え本塁打で、16日の第4クールからの1軍合流を決めた。

 迷いなく振り抜いた。簡単に2ストライクと追い込まれてからの3球目。広島3番手・藤井の外角高め、見逃せば完全なボール球に反応した。

 「すごいボール球でしたね。ただ風に乗ったにせよ、バットと体が離れない、いいバッティングだったと思います」

 力強く弾かれた白球は上空を舞う強風に乗り、左翼席へ。ネット裏では宮内義彦オーナーも試合を見守る。本来の持ち味の長打力に、追い求めてきた積極性を加えた理想の一撃を球団トップに見せつけた。

 心優しき大砲に変化が起きてきた。春季キャンプは昨秋に痛めた左アキレス腱痛の影響を考慮されて2軍スタート。体調が万全に戻った後も福良監督から中心選手としての精神面の甘さを指摘され、2軍に据え置かれていた。

 「泥臭く野球を楽しむ。初心が大事ということをあらためて実感しました」

 楽しむ気持ちを前面に出し、勝つために時には自らを主張する必要性にも気付いた。12日には田口2軍監督に面談を申し入れ、野球への思いを伝えた。今季の目標を「キャリアハイを打ちたい」としたのも、積極性の表れだった。

 福良監督は「Tは呼びます」と1軍招集を決断した上で「田口から昇格したときにTが今季の数字的な目標を言うと聞いた」と明かした。過去最高成績は本塁打王を獲得した10年の33本塁打、96打点。6年前を上回れば、悲願の20年ぶり優勝はきっと見える。 (桜井 克也)

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2016年2月15日のニュース