ナバーロ150メートル弾!ランニングいきなりバテバテから一変

[ 2016年2月7日 06:16 ]

アップで早くも音を上げたナバーロ

 石垣島到着5日目にして、ようやくベールを脱いだ。ロッテの新外国人、ヤマイコ・ナバーロ内野手(28)が第2クール初日となった6日、全体練習に合流。ウオーミングアップからいきなりバテバテも、フリー打撃では43スイングでバックスクリーン上部直撃の推定飛距離150メートル弾を含む5本の柵越えを放った。昨季韓国プロ野球で48本塁打を放った4番候補。お騒がせぶりは少し心配だが、桁外れのパワーは期待できそうだ。

 2日にチーム宿舎で入団会見を行ってから5日目。ひげをたくわえたナバーロが全体練習に合流した。だが、アップの一環で行われたランニングメニューで早くも雲行きが怪しい。ダッシュの合間には座り込んでしまい、シャトルランでは足をとられて転倒した。「プロとして10年以上やっているけど、45分間走るのは人生で初めてだった。疲れた」とヘトヘト。右太腿を気にするしぐさも見せたため、最速リタイアか、と心配された。

 ところが、そんな空気をフリー打撃で一変させた。19スイング目に左中間へ最初の柵越えを放つと、続いてバックスクリーン上部を直撃する推定150メートルの特大アーチで客席をどよめかせた。さらに右中間に放り込み3連発。43スイングで中堅付近に5本の柵越えを放った。「最初にしては感じは良かった。練習なので中堅から右方向を意識した」と話した。

 しかも、自分のバットではなかった。相棒はまだ届いていないため、投手用のバットを借りていたのだ。「グリップも重さも違うので、今回のバットはあまり好きじゃなかった」とナバーロ。足元もアップシューズのままだ。スパイクを履いて慣れ親しんだバットを手にすれば、さらに飛距離は伸びるに違いない。

 1日に来日し、2日に石垣島入り。3、4日は自主練習の予定だったが、グラウンドには姿を見せなかった。「宿舎でニンテンドーのゲームをしていた。あとは寝ていたよ」。休日の5日を含めて3日間の完全休養を経ての初練習だったが、フリー打撃を終えると走塁練習などを消化しないまま「ケガなく終われて良かった」と先に引き揚げてしまった。どこまでもマイペースな助っ人だ。

 チームは昨季リーグ最少タイの85本塁打。さらに、今江、クルーズの主力内野手2人が抜けた。その穴を埋める長距離砲の出現に伊東監督も「安心した。主軸を打たせる」と胸をなで下ろし、ナバーロは「少しずつ状態を上げていきたい。ナバーロ、ガンバーロ!」の覚えた決めぜりふで締めた。今季は「幕張のひげ怪人」から目が離せない。(渡辺 剛太)

 ◆ヤマイコ・ナバーロ 1987年10月31日、ドミニカ共和国生まれの28歳。10年にレッドソックスでメジャーデビューし、ロイヤルズ、パイレーツ、オリオールズに所属。メジャー通算成績は79試合で打率・206、2本塁打、20打点。14年に韓国・サムスンに移籍、昨季はリーグ2位の48本塁打。1メートル83、93キロ。右投げ右打ち。

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2016年2月7日のニュース