阪神・金本監督 鳥谷2番構想「やっぱり良い打者を置きたい」

[ 2016年1月28日 05:30 ]

2番構想が明らかになった鳥谷

 阪神の金本知憲監督(47)が27日、今季オーダーの一案として、鳥谷敬内野手(34)を2番で起用する構想があることを明かした。この日、大阪市中央区の読売テレビで「かんさい情報ネット ten.」に生出演。今季開幕オーダーを予想するコーナーで鳥谷のベスト打順を問われると、「2番も面白いと思う」と明かした。生出演後、報道陣に対応し、「それも面白いというだけ。決定とかやめてよ」と笑いながら、その意図を説明した。

 「攻撃的なオーダーを組むのもありかな、と。(ただし)他のポジションに誰が出てくるかによって、まったく変わってくるけどね。2番はバントする人じゃなく、打順が早く、たくさん回ってくるんだから、やっぱり良い打者を置きたい」

 脳裏に思い描くのは、バント不要の超攻撃型オーダー。だから2番を重視する。初回の第1打席で無死一塁で回ってきて内野ゴロを打っても併殺になりにくい上、盗塁ができる。1死無走者ではチャンスメークもできる。「無死一塁は初回の1度しかないかもしれない。簡単に1番打者が出るとも限らない。2番はバントする人という、変な常識というか、そういうものをアレ(覆し)したい。1死走者無しから出てほしいということ」。言わば「ダブル1番構想」とも言いかえられる。

 理想像も明確だ。「理想は赤星。(無死一塁から)打たせてアウトになっても、自分が残って盗塁すればバントと同じ。60盗塁くらい出来るのが、僕の中の理想の2番。打つ2番。赤星みたいなタイプだね」。03年、2番打者で打率・312、61盗塁を記録してチャンスメークしたレッドスター。その存在がリーグ制覇を手繰り寄せる大きな原動力となった。直後の3番を打っていた指揮官には、2番の重要性が深く浸透している。

 「鳥谷が2番でも20本塁打を目指してもらう。チャンスを広げる2番であり、チャンスメークする2番でもある。もちろん下位からチャンスで回ってきたら還す2番」

 たとえ2番起用したとしても打撃が小さくなることは認めない。もちろん鳥谷の2番起用に固執するつもりもなく、「3番を打つ人がいなければ3番を打つことになるだろうし」と見通しを立てる。現時点で打順は未定ながら、決まっていることが一つある。それは金本阪神の打線のキーマンは、鳥谷ということだ。(惟任 貴信)

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