隼太「3大レジェンド」に3つの誓い レギュラー奪取で恩返し

[ 2016年1月20日 05:30 ]

伊藤隼は練習中、笑顔を見せる

 阪神・伊藤隼太外野手(26)が19日、沖縄県那覇市の「セルラースタジアム那覇」で自主トレーニングを公開した。結婚も発表し、勝負の1年を迎える男は、金本知憲監督(47)、掛布雅之2軍監督(60)、慶大の先輩で昨年まで弟子入りしていた巨人・高橋由伸監督(40)の「3大レジェンド」に3つの誓いを立て、外野のレギュラー奪取を高らかに宣言した。

 今季に懸ける思いが言葉の端々から溢れ出た。伊藤隼が「3大レジェンド」に誓いを立てた。

 (1)金本監督に「続きます」

 「打率やホームランが分かりやすいけど、レギュラーとして143試合に出る。規定打席に立てば、おのずと数字は付いてくる。意識している数字はそれです」

 偶然か必然か、金本監督も現役時代、伊藤隼と同じく27歳を迎えるシーズンでプロ初の規定打席に到達し、飛躍につなげた。その事実を報道陣から伝え聞くと、背中を追いかけるべく、静かにうなずいた。

 「もっと早ければ、早いに越したことはないんですけど、4年間立っていない。それ(規定打席到達)に備えて準備していかないと。監督は若手の外野を集めて“お前らに期待している。レギュラーを獲る選手出てきてくれ”と言われていた。やってやろうという気持ち」

 (2)掛布2軍には「会いません」

 「(2軍で)掛布さんにお世話になっているようではダメ。頼りにさせていただけるかもしれないけど、そればかりではダメ。放っておいても大丈夫と思ってもらえるように。独り立ちしたい」

 13年のDC就任以来、打撃指導を仰ぐ「師匠」からの独り立ちは、1軍定着への裏返しだ。

 (3)高橋監督に「嫌われます」

 「(高橋監督が)引退されて慰労会に参加させてもらった時に“お前には自主トレで投資したから頑張ってもらわないと”と言われた。1軍にいれば(巨人と)対戦することになる。意識せずとも意識してしまう。やっぱり結果は出したい。ペナントレースでも巨人戦は大事になるので」

 ここ沖縄は憧れの先輩との思い出の場所でもある。最後に口にしたのは、慶大の先輩で、昨年まで合同自主トレでともに汗を流した巨人・高橋監督への恩返し。昨年、巨人戦で打率・174と低迷したリベンジを期す。

 沖縄では金本監督、掛布2軍監督から助言を受けた「脱力して打席に立つ」、「トップにいく前の形」、「ステップ幅を狭める」の3点を意識してバットを振り込む。この日も、フリー打撃で快音を連発し「率も飛距離にも好影響をもたらす」とフォーム改造に手応え十分だ。

 今オフは結婚も発表し「守るべき存在ができたので、今まで以上に頑張らないと」と自覚をにじませた。伊藤隼太の真価を証明する1年が始まった。 (遠藤 礼)

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2016年1月20日のニュース