ソフトB内川 4番はオレ!柳田に渡さん 広角打法で原点回帰

[ 2016年1月18日 05:30 ]

ティー打撃を行う内川

 4番は渡さん!ソフトバンク・内川聖一外野手(33)が17日、宮崎・日向市の小倉ケ浜総合公園での自主トレを公開。トリプルスリーを達成した柳田悠岐外野手(27)が参戦を表明する中、4番続行へ強いこだわりを示した。長打を求め、打率3割超えが7年連続でストップした昨季を反省。今季は本来の広角打法に徹し、日本人の右打者初のシーズン200安打も目指す。

 たった1年で4番の座から下りるわけにはいかない。グアム自主トレで柳田が4番挑戦を表明したことで火が付いた鷹の主砲争い。内川も負けじと4番続行を望んだ。

 「1年間4番を打って感じたところもある。もう一度、4番として成績を残したい」

 昨季は打率・284に終わり、右打者として前人未到の8年連続3割超えはならなかった。4番を任されたことで長打を意識するあまり自分の打撃を見失ってしまった。しかし、昨年10月14日、ロッテとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナル初戦延長10回のサヨナラ打がきっかけで考え方を変えた。「フェアゾーンの90度いっぱいを使ってヒットを打つのが僕のバッティング」。3番・柳田をはじめ、5番・李大浩(イ・デホ)、6番・松田が本塁打を量産することで4番として追い詰められた長打狙いは、内川の特長を消してしまっていたのだった。

 CSでの肋骨骨折で日本シリーズを欠場。動けない時期を考える時間に充て、シーズンを振り返った。考えた末にたどり着いたのが原点回帰だ。「がむしゃらにヒットを狙う」のが本来の打撃だった。柳田のような豪快な一発ではなく、つなぐ4番としてチームに貢献する道もあると気がついた。そこでヒットメーカーらしく、日本人の右打者がいまだ記録していないシーズン200安打も目指す。「長打で勝負してもしようがない。ヒットを打つことが自分」と広角に打ち分ける打撃で貢献する考え。

 引き続き、主将を任される今季、暖冬のおかげで仕上がりは順調だ。この日は午前中をアップ、ランニングの後、ファーストミットでキャッチボール、一塁でノックを受けるなどコンバートに向けての準備を怠らなかった。午後はサンドーム日向に場所を移し、ティー、ロングティー、フリー打撃とバットを振り続けた。キャンプへ向け、ますますヒートアップしそうな4番争い。内川は内川らしく技の4番で勝負する。 (田中 貴久)

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