創価大・田中 侍J招集へ!3月台湾戦 世界へ羽ばたく第一歩

[ 2016年1月15日 08:00 ]

東京五輪エースへの第一歩だ!小久保ジャパンとして3月の台湾戦に招集されることが分かった創価大の田中

 侍ジャパンが3月に行う台湾代表との強化試合で、創価大の156キロ右腕・田中正義投手(3年)が招集されることが14日、分かった。日本ハム・大谷翔平投手(21)、阪神の藤浪晋太郎投手(21)と同じ94年生まれ。12球団が今秋のドラフトで1位候補に挙げる剛腕は20年東京五輪でのエース候補としても期待されており、世界へ羽ばたく第一歩となる。

 田中のトップチームデビューが内定した。関係者は「3月に田中を侍ジャパンに招集するとの意向は、すでにプロ・アマの共通認識になっている」と語った。台湾戦は3月5日にナゴヤドーム、同6日に京セラドーム大阪で行われる。創価大の今春のリーグ戦開幕は4月2日で招集に支障はない。

 昨年12月、侍ジャパン全世代の監督が集まって行われた「野球日本代表マネジメント委員会」の場で、トップチームの小久保裕紀監督からアマ選手招集の可能性も示された。その席上で「トップチームはプロだけのものでなく、プロとアマを含めた最強チーム」との方針を確認。最速156キロを誇り、東京新大学リーグで50イニング連続無失点を記録した田中は実力面でも最強の侍ジャパンを形成する上で欠かせない存在であると判断された。

 小久保監督も昨年6月に行われた大学日本代表がNPB選抜と行った壮行試合を視察。田中がプロ相手に4回完全、7連続を含む8三振を奪った投球に「こんな選手がおったんかという感じで驚きました。今でもプロで通用すると思うなら、もう一つ上の目標設定をしていずれはトップチームで」と話していた。

 大学3年生の時点でのトップチーム招集は、侍ジャパンが常設化された13年以降で初めてだ。招集の背景には、田中に日の丸をいち早く経験させる意味もある。17年3月に開催予定の第4回WBCは、プロに進めば入団1年目のシーズン直前という難しい時期にあたるため招集は微妙だが、19年には第2回の国際大会・プレミア12、20年には追加種目入りが見込まれる東京五輪が控える。このタイミングでプロのスター選手とプレーし、国際試合の重圧を肌で感じることは「五輪のエース候補」のさらなる成長を促すきっかけともなる。94年生まれで、20年東京五輪では26歳と一番脂の乗る世代でもある。

 田中は昨年11月の第1回プレミア12の準決勝・韓国戦を東京ドームで観戦し「いつか同じ舞台に立ってみたい。国を背負って投げられるのは数人。その数人に入りたい」とトップチームへの憧れを口にした。出場メンバーは2月中旬に正式発表される見込み。小久保監督がどんな起用をするのか。大きな話題を呼ぶことは間違いない。

 ◆田中 正義(たなか・せいぎ)1994年(平6)7月19日、神奈川県生まれの21歳。小1から野球を始め、創価では1年夏に背番号1ながら、右肩痛により同年秋から外野手転向。甲 子園出場なし。創価大で投手に再転向し、3年春のリーグ戦から50イニング連続無失点を継続。秋にはリーグ初の防御率0.00を達成した。通算成績は20試合で15勝1敗、防御率0.27。2年時の全日本大学選手権で3勝を挙げ、特別賞。大学日本代表では、3年夏のユニバーシアードで金メダルに貢献した。1メートル86、91キロ。右投げ右打ち。

 ▼大学日本代表の田中 昨年6月29日のNPB選抜戦では3回に2番手で登板。6回までの4イニングを完全に抑え、巨人・岡本らから7者連続を含む8三振を奪った。7月のユニバーシアード本大会(韓国)では予選リーグ韓国戦で救援登板し1回2奪三振で無失点。8月26日の高校日本代表戦では先発を務め、早実・清宮に適時打を許したが2回0/35奪三振、1失点(自責0)。

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