オリ“居酒屋新人”角屋 ベンツ入寮「自分にプレッシャーを」

[ 2016年1月10日 05:55 ]

角屋は契約金で高級車を購入

 度肝を抜かれた。神戸市内のオリックス合宿所「青濤館」に新車の白のベンツに乗ってさっそうと登場したのは、主力選手ではない。ドラフト8位の角屋(ジェイプロジェクト)だった。腕にもロレックスという、ど派手な「成り金姿」。この日入寮した新人12選手の中で圧倒的に目立っていた。

 「自分にプレッシャーをかけるためにあえて、いい車を買いました。だいぶミエを張りましたが」。ベンツは「C180」で500万円弱で購入。契約金は2000万円、年俸は700万円だっただけに、高すぎる買い物だ。社会人のジェイプロジェクト時代には車を所有しておらず「自分の給料で買った初めての車」とうれしそうに告白した。社会人時代は名古屋市内の居酒屋の厨房(ちゅうぼう)で働いていた異色の右腕。既に25歳でプロ1年目から結果を残さなければならない。退路を断つためにも、高級車を購入して「料理人らしくフライパンでも持ってこようかと思っていましたけど、やめました。野球一筋でいきます!」と宣言した。

 腕に光るロレックスの「サブマリーナ」も100万円近くする代物。父・孝行さん(51)からプロ入り祝いでもらい「本当は自分がお礼を言わなければいけない。だから開幕1軍にいることが恩返しと思う」と話した。座右の銘は「人生全力で楽しむ」という明るい性格。成り金姿での入寮は角屋らしさ全開だ。

 最大の武器は最速148キロの直球。変化球も多彩でスライダー、フォーク、カットボール、シュートなどを操る。「1年目は中継ぎで30試合投げたい。最終的には親に車を買ってあげられるようになりたい」。プロで活躍して金を稼ぎ、同じベンツを買ってあげれば、最高の親孝行だろう。

 ◆角屋 龍太(かどや・りゅうた)1990年(平2)10月18日、岐阜県生まれの25歳。小4から野球を始め、富田2年時に遊撃手から投手に転向。甲子園出場なし。名城大を経てジェイプロジェクトに入社し、1年目から中継ぎとして活躍した。15年ドラフト8位でオリックスに入団。尊敬する選手はオリックス・佐藤達。1メートル75、71キロ。右投げ右打ち。

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