由規 変化恐れず「腕下げる」日本一へのピースに、飛躍誓う

[ 2016年1月8日 11:00 ]

再出発の今季へ「飛躍」の文字を記したヤクルト・由規
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由規インタビュー(下)

 右肩手術からの復活を目指すヤクルト・由規投手(26)が、今季から育成選手としてスタートを切る。2010年にマークした球速161キロは、日本ハム・大谷が162キロを出すまでの日本人投手最速記録だった。剛腕として鳴らした男はここ4シーズン、1軍登板がない。昨季感じた「恐怖」と今オフの「変化」、そして「飛躍」をテーマに掲げた今季への思いを聞いた。(町田 利衣)

 支配下登録に戻れる期限は7月31日。「同じようにやって壊れるなら新しいことを始めよう。今までは心のどこかでストップをかけてしまう自分がいた」。新たな自分へ、このオフは「変化」を恐れない。

 本格的なウエートトレーニングを導入し、今月中旬までは体づくりに専念する。右肩故障中には行えなかったトレーニングを重ね「体が変わっていく感じと、キャッチボールでそれが投球につながっている感覚が凄くある」という。「体の使い方」を強く意識し、20キロほど体重が軽くても剛球を投げ続けていた仙台育英時代のように、姿勢、歩き方、走り方から見直している。投球フォームも「一番自分の力が入る、なおかつ投げやすい場所を探していた」と腕の位置をスリークオーター気味に下げた。今月中旬から始まるというブルペンでの投球練習に向けて土台を築いている。

 今季に懸ける意気込みは「飛躍」と記した。

 「いま気付くのは遅いかもしれないけれど、野球をやれていることに感謝。この4年間をただ過ごしてきたわけではないので、経験も生かして、初心を忘れずガムシャラにやりたい。殻にこもっている自分から飛び出して、もう一度輝きを取り戻すこと。何かが足りなかったから(昨季は)日本一になれなかったわけで、日本一になるためのピースになりたい」

 26歳、プロ9年目。球団は「11」を空き番号にし、カムバックを待つ。

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