グリフィー氏 史上最高得票率99・3%で殿堂入り 候補1年目で即

[ 2016年1月8日 05:30 ]

候補1年目で殿堂入りしたグリフィー氏(左)。イチローにとってもヒーローだった(AP)

 米国野球殿堂は6日(日本時間7日)、今年の殿堂入り選手を発表。歴代6位の通算630本塁打を記録したケン・グリフィー氏(46)とドジャース時代に野茂英雄とバッテリーを組んだマイク・ピアザ氏(47)の2人が選ばれた。候補1年目のグリフィー氏は史上最高の得票率99・3%を獲得した。薬物使用疑惑があるバリー・ボンズ(51)、ロジャー・クレメンス(53)の両氏は今年も落選となった。

 実績、人気ともに申し分なし。マリナーズ、レッズなどで活躍したグリフィー氏は440票中、437票を獲得した。得票率99・3%は、歴代最高だった92年の通算311勝右腕トム・シーバー氏の98・84%を上回り「衝撃的だし、こんなに獲得できるとは。最高の栄誉だ」と、資格1年目での殿堂入りを喜んだ。

 走攻守三拍子そろったオールラウンドプレーヤーで、本塁打王に4度、ゴールドグラブ賞に10度輝き、オールスター戦に13度選ばれた。89年にマ軍でデビュー。90年には父とメジャー史上初の現役親子選手として出場し、連続本塁打も記録した。マ軍の本拠セーフコ・フィールドは「グリフィーが建てた家」とも言われる。

 マーリンズのイチローにとっても憧れのヒーローだ。グリフィー氏が09年にマリナーズに復帰したことで、念願のチームメートに。10年6月2日に現役引退を発表した直後の試合でははなむけのサヨナラ打。「選手を超越していて、人間ケン・グリフィー・ジュニアは僕の中で偉大な存在だった」とコメントするほど、誰からも愛された。

 ▽米国野球殿堂 競技者部門は全米野球記者協会に在籍して10年以上の会員が成績、能力、品格、チームへの貢献度などを考慮して投票。投票数の75%を得ることが殿堂入りの条件となる。同協会による選考は1936年に始まり、第1回はベーブ・ルース、タイ・カッブらが選ばれている。このほかにも1973年以降の大リーグ拡張期に活躍した選手、監督、審判員らの中から選考委員会が決める選出などもある。

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