日本語で決意表明したラミレス監督 “ここぞで使う”日本語対話術に注目

[ 2016年1月7日 09:06 ]

笑顔で質問に答えるラミレス監督

 1月4日に行われた横浜DeNAベイスターズの仕事始め。約120人の球団職員を前に行ったアレックス・ラミレス新監督の決意表明は日本語だった。

 「明けましておめでとうございます。2016年、新しい年、新しいチーム、新しいビジョン、新しい目標のもと優勝に向かってともに頑張りましょう。今年こそ横浜の街、そしてベイスターズのファンが望んでいる優勝を叶えましょう。私たちは毎試合“ガッツマインド”で挑みます。私たちは決して諦めません。今年は優勝できると信じています」

 流ちょうな日本語でのスピーチに驚いた。日本語の後には、通訳を介したスピーチを行ったが、冒頭の日本語での決意表明にはラミレス監督の思いが込められていた。「メディアの前でもしっかりと自分の気持ちを表現できるようにならないと、選手の前でもコミュニケーションを取ることができないのではないかと思っている。そういったところも含めて、あえて日本語で年始のスピーチをさせてもらった」。

 12球団でただひとりの外国人監督。日本語で直接コミュニケーションを取る必要性を感じている。聞き取りに関してはほぼ理解できているというが「より日本語を学びたいという気持ちが強い。まだ、流ちょうな日本語がしゃべれるわけではないので」と、現在も積極的に日本語の勉強に取り組んでいる。この仕事始めを迎えるにあたっても、自宅でシャワーを浴びる際にスピーチ練習を繰り返すなど猛特訓をしたという。

 平時は通訳を介したとしても、ここぞという時に日本語で、1対1で向き合う。その意義は大きいし、選手に残るインパクトも強いのだと思う。采配だけではない、ラミレス監督流のコミュニケーション術にも注目していきたい。(中村 文香)

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2016年1月7日のニュース