マエケン 8日にド軍入団会見 “黒田魂”継承背番「18」濃厚

[ 2016年1月7日 05:30 ]

日本時間8日にドジャース入団会見をすることが分かった前田健

 ドジャースとの契約合意が報じられていた広島の前田健太投手(27)が、ド軍と正式契約し、7日(日本時間8日)に本拠ドジャースタジアムで入団会見を行うことが5日(同6日)、分かった。背番号は広島で同僚だった黒田博樹投手(40)がド軍時代につけた「18」が濃厚。契約額は8年総額2500万ドル(約29億7500万円)の基本給に出来高を含めて最大で1億2100万ドル(143億9900万円)になるとみられる。

 ついに「ドジャース・前田健」が誕生する。ポスティングシステムの交渉期限は米東部時間8日午後5時(日本時間9日午前7時)。その1日前に、すでに再渡米している前田健が本拠地でドジャーブルーのユニホームに袖を通すことが決まった。

 背番号は自身が広島で入団2年目の08年から8年間つけた、愛着のある「18」となることが濃厚だ。広島からドジャースと同じ道を歩んだ先輩・黒田も08年から11年までの4年間つけていた番号。昨季は内外野を守れる21歳のペラザが背負っていたが、このオフにレッズにトレード移籍して空き番となっており、18番を継承するのに支障はない。

 ド軍と前田健の相思相愛ぶりは契約内容に表れている。大リーグで全く実績がない選手ながら投手としては異例の8年契約。これはヤンキース・田中の7年を上回る日本選手最長で大リーグでもヤンキースの左腕サバシアらに並んで投手史上最長だ。基本給は総額2500万ドル(約29億7500万円)で、田中の7年総額1億5500万ドル(約161億2000万円=レートは当時)、レンジャーズ・ダルビッシュの6年総額5600万ドル(約43億1000万円)と比較すると「格安」だが毎年1000万~1200万ドル(約11億9000万~14億2800万円)と平均年俸の約4倍となる破格の出来高が設定された。

 この日、米スポーツ専門局ESPNが「肘の問題で契約交渉完了に時間がかかっている」と報道した。これを受けて米移籍情報サイト「トレード・ルーマー」は「ユニークで、出来高の多い契約の説明につながりえる」と伝えた。広島に譲渡金2000万ドル(約23億8000万円)を支払うド軍は、肘の不安があることも織り込み済み。出来高を重視した異例の契約で、前田健の契約総額は1億500万~1億2100万ドル(約124億9500万~143億9900万円)になるとみられる。

 ド軍に在籍した日本選手は「トルネード投法」で旋風を巻き起こした野茂、石井一(スポニチ本紙評論家)ら過去6人。日本人先発投手が輝かしい実績を積み上げてきた。ド軍は昨季までナ・リーグ西地区を3連覇しているが、いずれもリーグ優勝のタイトルを逃し、ワールドシリーズ制覇は88年までさかのぼる。悲願の世界一へ。現在の先発陣は全員左腕で、唯一の右腕となる前田健に懸かる期待は大きい。

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