バレーもサッカーも優勝なのに…広島オーナー猛ゲキ「情けない」

[ 2015年12月27日 07:15 ]

広島の松田オーナー

 広島・松田元(はじめ)オーナー(64)が球団の仕事納めとなった26日、4位に終わった今季を振り返り、来季の25年ぶり優勝を厳命した。

 広島の街が、かつてないほどの熱気に包まれた1年だった。黒田がメジャーから8年ぶりに“男気復帰”。エース・前田健や打線の柱・菊池、丸の存在。新井の古巣復帰など充実した戦力で開幕前は優勝候補に挙げられた。注目度に期待感も手伝い、主催試合の観客動員は球団史上最高の211万266人を記録。しかしチーム成績は最終戦で3年連続CS進出を逃しての4位に終わった。

 「たくさんのお客さんに来てもらいながら、それだけの人を失望させてしまい、情けない思いがある」

 来季、優勝を逃せば、25年間優勝から遠ざかることとなり、1950年の球団創設から、初優勝した75年までの“最長ブランク”に並ぶ。「いつひっくり返されるか分からないという、相手に怖さを与えるチームになってほしい。ぶっちぎりで優勝してほしい」と厳命した。

 地域への最大の貢献は優勝に他ならない。今年はバレーボール・Vプレミアリーグ男子でJTサンダーズが初優勝を成し遂げ、サッカーのJリーグではサンフレッチェ広島が年間王者に。全国高校駅伝競走大会では世羅が男女同時優勝を果たした。「広島は輝かしい成績を残しているのに取り残されている。今度はウチが広島を引っ張って、皆さんに楽しい思いを提供したい」と25年ぶりVへの意気込みを示した。

 来季の年間指定席は今季同様、球団が上限に設定した8400席がすでに完売。注目度は引き続いて高い。勝負の2016年。悲願成就へ、球団、現場が一体となる。 (桜井 克也)

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2015年12月27日のニュース