読売側の控訴棄却 元巨人代表・清武氏データ持ち出し訴訟

[ 2015年12月24日 18:11 ]

 未掲載の原稿データを無断で第三者に渡したとして、読売新聞東京本社がプロ野球巨人の元球団代表清武英利氏(65)に1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、知財高裁は24日、一審に続いてデータの複製禁止や廃棄、弁護士費用30万円の支払いのみを認め、読売側の控訴を棄却した。

 原稿データは、読売新聞東京本社の運動部が取材、蓄積していた長嶋茂雄元監督に関するもの。高裁の清水節裁判長は「データには広く知られている情報が多く含まれ、営業秘密ではなかった」と指摘。「原稿が拡散したり、読売側の信用が損なわれたりしたとは認められない」と賠償増額を認めなかった。

 判決によると、清武氏は球団代表だった2010年12月、以前の部下に対し、原稿データを電子メールで送らせ、海外にいた知人に転送した。

 読売新聞グループ本社広報部は「未掲載原稿の不正取得などが認められず遺憾」とコメント。清武氏側は「妥当かつ当然な結果だ」とした。

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2015年12月24日のニュース