大谷 澤引退に思う「時間はみんな平等だけど、足りない」

[ 2015年12月18日 05:30 ]

自主練習を終え報道陣の質問に答える大谷

 女子サッカー界のレジェンド・澤が引退し、日本ハム・大谷はプロ野球界の「レジェンドへの道」に思いを巡らせた。澤のように現役を長く続けるために何が必要か。21歳は自問自答し「選手のうちに養える技術は10年、20年では足りない。暇な時間はあまりない。そのためにしっかりと(今を)大事に過ごしたい」と決意を口にした。

 澤とは面識がなく、女子サッカーの試合もニュースで見る程度。ただ世界を相手に第一線の舞台に立ち続けたアスリートの大先輩として尊敬の念を抱いている。澤と同じく25年のプロ生活を送れば43歳になるが「長くやるに越したことはない。40歳になった時の気持ちが分かるわけではないけど、時間がないと感じている。そうなんじゃないかと思って、今(練習を)やっている」と言う。投打の二刀流で練習時間がかかるため、1分1秒も無駄にはできない。今オフの自主トレもほぼ無休。二刀流を続ける覚悟と責任感があるからだ。

 この日も千葉・鎌ケ谷の2軍施設で打撃マシンを相手に約1時間、バットを振り込んだ。マイナースポーツだった女子サッカーの道を切り開いた澤のように、大谷も誰も歩んだことのない二刀流の道を突き進む。「全部(技術を)知るのは無理だけど、ちょっとでも(完成形に)近づきたい。時間はみんな平等だけど、時間は足りない」。日本最速の162キロを誇る右腕は、レジェンドになるための努力を重ねている。(柳原 直之)

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2015年12月18日のニュース