ミスター歌った!04年脳梗塞以来TV初 80歳の「野球小僧」

[ 2015年12月18日 06:00 ]

来年1月9日に放送される「サワコの朝」に出演した巨人・長嶋茂雄終身名誉監督

 ミスターが自らの歌声と高橋新監督へのエールを高らかに響かせた。巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(79)が今月上旬に、TBS系「サワコの朝」(来 年1月9日、午前7時30分から放送予定)の収録に臨んだ。番組内では脳梗塞で倒れた04年以降、初めてテレビで歌声を披露。来年2月20日の誕生日 で「傘寿(80歳)」を迎える長嶋氏は、来年の抱負を 聞かれると「巨人が勝つこと。優勝!」と力強く語った。

 「サワコの朝」の名物でもある、思い出の一曲を選ぶコーナー。長嶋氏はG党で立大の先輩、親交も深かった歌手・灰田勝彦さん(故人)の「野球小僧」を挙げた。曲を聴き終えると、番組MCでエッセイストの阿川佐和子さんが「歌ってみて!」とリクエスト。照れながらも、そこはミスターだ。アカペラで「♪野球小僧に逢(あ)ったかい~」と口ずさみ始めた。

 栄光のV9時代、キャンプの打ち上げの席などで選手全員と歌っていた曲だった。ノリノリでサビに飛んで「♪オオ マイ・ボーイ 朗らかな 朗らかな 野球小僧~」と一節を歌い上げると、スタジオ中から拍手。阿川さんは「上手!」と感激し、長嶋氏も満面の笑みを浮かべた。

 日々、懸命なリハビリに励む長嶋氏のモチベーションとなっているのは、V9時代のような常勝軍団再建への思いだ。自身同様、現役引退後、即監督就任という道をたどった高橋監督の話題になると、自然と言葉に熱がこもった。「高橋君らしい野球をやることを意思表示し、欲を持てばいい」とエールを送った。

 11月23日のファンフェスタ(東京ドーム)で高橋監督の現役引退・監督就任セレモニーに登場。直筆で「勝つ 勝つ 勝つ!」と自身の背番号「3」を記したボールを手渡した。勝つためのサポートは惜しまない。例年通り、来年2月の宮崎春季キャンプの終盤に視察へ駆けつける予定。長嶋氏の愛弟子で、高橋監督と中軸を組んでいた松井秀喜ヤンキースGM特別アドバイザーも、3年連続で訪れる見込みだ。師弟コンビで新監督を後押し。選手への技術、精神両面においての「臨時コーチ」としても期待が高まる。

 番組内で2016年の抱負を聞かれた長嶋氏は「何といっても巨人が勝つこと。優勝!」と声を上げた。自身の年齢の半分以下となった、巨人の「野球小僧」たちの躍動を待ち望んでいる。(大林 幹雄)

 【♪ミスターと歌♪】
 ☆ZARDと競演 93年の巨人監督再就任を記念して、日本テレビ系「劇空間プロ野球」のテーマソング「果てしない夢を」にゲストボーカルとして参加した。同曲はZARD・坂井泉水、WANDS・上杉昇らがメーンボーカルを担当。長嶋氏は2人から歌唱指導を受けて、レコーディングに臨んだ。

 ☆裕次郎さんにささぐ熱唱 09年7月17日に故石原裕次郎さんの二十三回忌法要パーティー「感謝の夕べ」に出席。会のフィナーレで裕次郎さんの生前最後のシングル曲「わが人生に悔いなし」の合唱が行われ、長嶋氏は2番から登壇。石原まき子夫人、俳優・渡哲也の間に並び、マイクを持って歌声を披露した。

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