オレが引っ張る!藤浪若大将や「行動、言動、すべてにおいて」

[ 2015年12月18日 08:15 ]

児童とキャッチボールする藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が17日、日本プロ野球選手会が連携協定を結んだJFA(日本サッカー協会)こころのプロジェクト「夢の教室」の「夢先生」として堺市立浜寺石津小を訪問した。小学生に夢を持つことの大切さを講義し、自身の夢にリーグ優勝を果たしての「ビールかけ」を掲げた右腕は、来季はプレーはもちろん、言動などでもチームを鼓舞する「若大将」を宣言した。

 「若大将」が猛虎をけん引する。頼もしく、そして勇敢な言葉があふれ出る…。21歳の藤浪が、来季のチーム内での自身の“立ち位置”について熱く語った。

 「チームを引っ張れるように。数字的なところと、もっともっとパフォーマンスというか、発言とかももちろんそうですし、行動、言動…すべてにおいて。もっとチームを鼓舞していけるような。まだまだ若いやつに負けていられないと、年上の方に思ってもらえるプレーや、振る舞いをしていきたいと思いますね」

 「若大将」の言葉がぴたりと当てはまる、責任感と自覚に他ならなかった。フレッシュさを全面に押し出して、戦う集団を引っ張る。そして、一野球人として、後輩の模範となるプレーヤーを目指す。グラウンド内外で「一流」と呼ばれる男になっていくことを宣言したかのようだった。

 「若大将」と呼ばれるだけの結果は残してきた。高卒1年目から先発ローテーションに定着し、3年連続2ケタ勝利をマーク。今季も199イニングを投げ、15勝、防御率2・40とチームトップの数字を叩き出した。若手の伸び悩みが大きな課題となっているチーム内において力強く、急速に成長を続け、阪神の「顔」となりつつある。

 「若大将」は妥協せず、さらなる高みを目指していく。「言動、パフォーマンスもまだまだ。もっとしっかりしていかないと。(入団して)3、4年経って成長しないと。(今年も)打たれた時とか、味方がミスした時とかのフォローだったり、細かいことはいろいろ(もっと)できた」と反省を忘れない。その上で「(来年は)しっかりイニングを投げたい。(イニングを投げるということは)毎回、安定してピッチングしてるということ。信頼、信用されるように」と目標も明確だ。

 「若大将」が描く夢は大きい。昨年、クライマックスシリーズを勝ち抜いての日本シリーズ出場はあるものの、入団して3年間で、いまだリーグ優勝の経験はない。

 「ビールかけがしたいですね。優勝したいっていうことですけど、日本一になって、自分が優勝に導けるように」

 「若大将」は本気だ。憧れ続ける“歓喜の秋”を、その右腕でたぐり寄せて見せる。 (遠藤 礼)

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2015年12月18日のニュース