ロッテ田中 ルーキーイヤー「通信簿」自己採点厳しめ

[ 2015年11月25日 09:02 ]

ルーキーイヤーの通信簿をつけた田中

 昨年10月のドラフトでロッテから2位指名された田中英祐投手(23)は、京大出身初のプロ野球選手として大きな注目を集めた。4月29日の西武戦(QVCマリン)で1軍デビューを果たしたが、2試合で0勝1敗(防御率13・50)という成績で1年目のシーズンを終えた。プロの壁にぶち当たった右腕が自身の「通信簿」をつけてルーキーイヤーを振り返った。

【心技体の「体」は40点】
 大学時代は学業が多忙だったため、体力面を不安視する声もあった。だが、春季キャンプでは優れた身体能力を見せつけ、首脳陣から太鼓判を押された。「瞬発力とか持久力は問題なくできている」と一定の手応えを感じる一方で、課題もあった。「足と肩の筋力や、肩甲骨の可動域はまだまだでしたね」。大学時代は投げる期間が春と秋のリーグ戦の期間に限られていたが、プロでは3月下旬から10月まで試合が続く。「単純な体力というより“投げる体力”とか回復力が足りていなかった。疲れからフォームが崩れていった部分もある」。プロ野球選手の生活というのは想像以上にハードだったようだ。

 日々のトレーニングの中で筋力はついたものの、体重は入団時と変わらず。「オフの間に80キロ台に乗せたい。そうすればフォームも安定してくると思う」。20日まで千葉県鴨川市で行われた秋季キャンプでは基礎体力づくりに励んだ。また、夕食後にあえてカップラーメンを食べるなどして体重増にも取り組んでいる。(重光 晋太郎)

 ▼落合1軍投手コーチ「体」の評価 もともと体力そのものはあるので、1軍で投げるためには回復力を身につけてほしい。そのためにはプロ野球選手の体にならないと駄目。例えるなら、今の田中はヒラメのような白身魚。ある程度の脂肪をつけてマグロの赤身やトロになってほしい。涌井のようにね。体重を増やすためなら夜中に食べるなど体に悪い食生活もOK。

 ◆田中 英祐(たなか・えいすけ)1992年(平4)4月2日、兵庫県高砂市生まれの23歳。米田西小4年から「塩市少年野球団」で野球を始め、三塁手、外野手、捕手。白陵中で投手に。白陵高では1年秋からエース、2年夏の兵庫大会3回戦進出が最高成績。現役合格した京大では1年春から登板して通算8勝31敗。ロッテにドラフト2位で入団した今季は1軍で未勝利。1メートル80、75キロ。右投げ右打ち。

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