アマ野球シーズン終了 「心」が一番大事な学生野球

[ 2015年11月19日 10:39 ]

 11月18日、明治神宮大会大学の部、決勝は延長14回の末に亜大が早大を2―1で破り、2年ぶり5度目の優勝を飾った。3月の社会人野球「JABA東京スポニチ大会」から始まったアマ野球の2015年のシーズンが終わった。

 その決勝戦。三塁側スタンドでは「戦闘服」を身にまとった亜大の控え部員たちがいた。東都リーグ優勝決定後に生田勉監督は一体感を高めるため、選手全員にグレーのパーカーを配った。「みんなで一緒に同じ方向を向いて、同じ気持ちで戦おう」と、吹奏楽部、チアリーダーの分まで用意。雨に打たれながらも、スタンドには熱気があった。
 
 一方の早大は、東京六大学では初となる春秋リーグ戦、6月の全日本大学野球選手権に続く「4冠」はならなかった。が、一体感では負けていなかった。ボールボーイはベンチ入りできなかった4年生が務め、バット拾いも全力疾走を貫いた。就任1年目の高橋広監督は「普通はベンチに入れない4年生は練習に身が入らない。でも、今年の4年生は全員が同じ方向を向いていた」と団結力に目を細めた。
 
 勝負は紙一重だった。亜大は1―1の延長14回に相手投手の暴投で勝ち越した。2年前の優勝も経験している北村主将は言った。「戦力では2年前のチームには及ばない。でも、目に見えない力では僕たちの方が上かなと。神様がいるんだと思った」。学生野球は心技体の中で「心」が一番大事だと思った。(川島 毅洋)

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2015年11月19日のニュース