坂本 復活3打点 稲葉コーチ助言「シンプルに下半身を使って」即効

[ 2015年11月17日 05:30 ]

<日本・プエルトリコ>4回1死一、二塁、坂本は適時二塁打を放ちガッツポーズ

プレミア12準々決勝 日本9―3プエルトリコ

(11月16日 台湾・桃園)
 久しぶりに会心の笑みがこぼれた。2―0で迎えた4回1死一、二塁。侍ジャパンの坂本が左腕・マルティネスの直球を振り抜くと、打球は左中間を破った。16打席ぶりの安打が貴重な追加点となる2点二塁打。力のこもったガッツポーズも飛び出した。

 「なかなか結果が出なかったので。思い切って、“気持ちだけはポジティブに”と思った。(ガッツポーズは)ベンチのみんなも喜んでくれていたのでね」

 札幌ドームで行われた8日の開幕・韓国戦では左翼席へ大会1号を放った。最高のスタートを切ったが、11日メキシコ戦で第3打席に放った左前打を最後に安打がなかった。予選ラウンドは打率・222。好調な打線の中で苦しんでいた。この日の試合前練習。稲葉打撃コーチからアドバイスを受けた。「あんまり深く考えずにシンプルに下半身を使って打った方がいい」。4―0の6回にも左前へ適時打を放ち、2安打3打点。いずれも1ボールからの2球目だった。ファーストストライクを打ちにいく坂本らしい積極的な打撃で結果を残した。

 気持ちも切り替えた。休養日だった13日は台北市内を観光した。同学年の秋山、大野、沢村の「88年会」メンバーと一緒に向かったのは、地上101階、高さ509・2メートルを誇る超高層ビル「台北101」だ。あいにくの曇り空で展望フロアから絶景を見下ろすことはできなかったが、異国の地で英気を養った。

 「本当にいい選手ばかり。僕も乗り遅れないよう、もっともっと打っていきたい」。今大会は、今季の巨人では打ったことのない2番での起用が続く。小久保監督の狙い通りの「打てる2番」が輝きを取り戻した。 (柳原 直之)

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