また中田が救った!筒香の拙守で同点直後にV打 指揮官「中田様々」

[ 2015年11月13日 05:35 ]

<ドミニカ共和国・日本>8回2死二、三塁、中田は三塁線に勝ち越しの適時二塁打を放ち雄叫びを上げる

プレミア12予選ラウンドB組 日本4―2ドミニカ共和国

(11月12日 台湾・桃園)
 中田様々だ~!侍ジャパンは12日、WBC王者のドミニカ共和国を4―2で下し、予選ラウンドB組で無傷の3連勝を飾った。7回に守備のミスから同点に追いつかれたが、直後の8回2死二、三塁で中田翔内野手(26)が勝ち越しの2点適時二塁打。前夜のメキシコ戦でもサヨナラ打を含む5打点を叩き出した侍の主砲は、この日も2安打3打点の活躍でチームを救った。14日に米国(桃園)に勝てば、B組1位での決勝トーナメント進出が決まる。

 二塁ベース上で3度、手を叩き、ベンチへ向かってガッツポーズをつくった。また中田だ。

 「何が来ても反応するつもりでいった。全ての球(球種)を待っていた。いいところに飛んでくれた」

 同点に追いつかれた直後の8回2死二、三塁、マウンド上は今季育成契約で広島に在籍した3番手・デヘスス。1ボール2ストライクと追い込まれながら、フォークを捉えた。打球は三塁線を破る決勝2点二塁打。この男、誰も止められない。

 チームを、そして後輩を救った。「僕も普段からエラーをしてみんながカバーしてくれる。筒香のためにもなんとかしてあげたいと」。7回、先頭打者の打球を左翼手・筒香が目測を誤り捕球できなかった(記録はエンタイトル二塁打)。前日とは違う桃園球場の照明は暗く、試合前に気にする選手もいた。その後、小川が同点2ランを浴びてしまったが、中田はベンチに帰ってきた筒香に「気にせず切り替えていけ!」と声を掛けた。

 その後輩が四球でつないだ後の決勝打。直後の攻守交代時、代走で途中交代した筒香は中田にファーストミットを持っていき「ありがとうございます」と頭を下げたが、サヨナラ打を含む5打点を叩き出した前夜に続く大暴れに、中田は「(筒香は)あんまり気にしてなかったけどね…」と笑い飛ばした。

 1点リードの4回1死一、二塁でも中前適時打を放ち、開幕から3戦で11打数7安打8打点。走者を置いた場面では6打数6安打(2四球)の打率10割と神がかっている。不慣れな台湾での生活が続くが、ここ数日は日本ハムの後輩・中島、大阪桐蔭の先輩でもある平田らと散策に出るなどして気分転換。4番こそ大阪桐蔭の先輩・中村剛に譲ったが、6番打者として肩の力が抜け、思い切りのいい本来の打撃を取り戻している。

 小久保監督も「中田様々でございます。追い込まれても見極めがしっかりとできている」と称賛。14日の米国戦に勝てば予選ラウンドB組の1位突破が決まる。「今はファウルでも思い切りスイングできている」。乗りに乗ってる中田が侍ジャパンを初代王者に導く。(柳原 直之)

 ≪走者置いたら6の6≫中田が8回勝ち越しの2点適時二塁打を含む2安打3打点。前日(11日)のメキシコ戦では逆転弾、サヨナラ安打を含む3安打5打点を記録しており2試合で8打点の荒稼ぎ。五輪とWBCを含む国際試合で2戦7打点は06年WBC1次ラウンドで西岡が3月3日中国戦5打点、4日台湾戦2打点とマークしているが、中田はそれを上回った。予選ラウンド3試合の中田は走者なしの場面では5打数1安打だが、走者を置いた場面では(○数字は打点)中安、左本(2)、中犠飛(1)、中安(1)、四球、右安(1)、中安(1)、左2(2)の6打数6安打。8度の打席で凡退は一度もない。

続きを表示

この記事のフォト

2015年11月13日のニュース