阪神 ドラ3竹安は大谷似イケメン ただ「球速の面で…」

[ 2015年11月10日 08:09 ]

熊本城をバックにくまモンのぬいぐるみを掲げる竹安

 阪神ドラフト3位の竹安大知投手(21=熊本ゴールデンラークス)が9日、熊本市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金5000万円、年俸840万円で仮契約した(金額は推定)。背番号は未定。日本ハム・大谷似のイケメン右腕は侍ジャパンのエース格となった同世代に追いつき、そして、追い越す意気込みを示した。

 猛虎に大谷が加わった!?仮契約を済ませた竹安は晴れやかな表情で現れた。さわやかに笑った。あの男に似ている。そう言うのはチームメートだけではない。トレーナー業務を務める熊本市内のジムの利用者にも「顔がそっくり、と言われる」と明かした。

 いまはまだ“似ているのは顔だけ”の自覚も持っていた。阪神との入団交渉を翌日に控えた8日夜は「プレミア12」の韓国との開幕戦をテレビ観戦し、大谷が演じた快投に魅せられた。くぎ付けになった。

 「自分がどう頑張っても球速の面で、このピッチングはできないと思った」。速球の最速は147キロ。同じ21歳が投げ込む160キロ超の快速球に舌を巻いた。マネができないことも分かり、自分の武器に思いをはせた。「キレが武器。そこを追い求めていきたい」。

 社会人時代は、しなやかなフォームから繰り出す直球と決め球のフォークで三振の山を築いた。ただ、三振に固執することはない。「自分の意思通りに、ゲッツーが欲しいときには打ち取って、三振が欲しいときには空振りをとれるようにしたい」。担当の田中スカウトにも「球のキレもあるし、クレバーさもある」と評価されるように状況に応じた投球術も特長だ。

 アイスホッケー日本代表として72年札幌五輪に出場し、2004年から06年まで西武の球団社長を務めた星野好男氏を親類に持つ。国際舞台で活躍する同世代の勇姿を見て、未体験の日本代表への憧れも芽生えた。

 「中学校のときに全日本に選ばれた先輩(現早大4年・内田聖人)がいたので、憧れの気持ちはある。活躍すれば、後々(代表メンバー入りが)付いてくると思う。まずはチームで代表格になれるような選手になりたい。長年平均して勝てる投手になりたい」

 大谷が<剛>なら、竹安は<柔>だろうか。顔は似ていても、違う武器でプロの世界に勝負を挑む。既に日本球界の高みに立つ同世代の背中を追いかけて―。 (柳澤 元紀)

 ◆竹安 大知(たけやす・だいち)1994年(平6)9月27日、埼玉県蓮田市生まれの21歳。小1から野球を始める。高校は二松学舎大付(東京)に入学も、1年の9月に伊東商(静岡)に転校。13年に熊本ゴールデンラークス入団。昨年の都市対抗野球にHonda熊本の補強選手として出場。最速147キロ。1メートル83、80キロ。右投げ右打ち。

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